コピーテクニック2話。
- 昨日U†が400ページコピーしたので孫コピーを取らんとするが折角最新型の良いコピー機で本から直接ページ毎にコピーが取れるというにそれをしていないから、 かつその機能が在るというにコピー機がたとえばA4 1枚からA5 2枚にコピーできないと言う。というわけで結局 A4 の両面に2ページずつという非道い形式になった。
- 見ようとした雑誌が借りられていてなかったので SPIRES で検索するとKEKに preprint 版の scan があったので 2pages→1page にして印刷したが、preprint だけあって図版が 20 ページも sparse に後ろに固まっていたので、そこだけ 4pages→1page にして印刷すべきであったか。
猫又坂のミモザが黄色くなってきていた。
27日の日記。昼に大学へ向かう途中片手に2段くらい蕎麦をのせて自転車で出前を運んでいるのを見掛ける。昼を取った後春休み実験に顔を出すも、今日は撮りだめたビデオの編集で僕がいてもどうしようもないので図書館で文献漁り。その後ピアノ。7時頃実験室に向かうと編集できかけた頃で、福山先生に疑問点など聞く。福山先生行ってしまって仕上げ中に暇人その2のU† などと四方山話。Hal. Tの長岡のをU†に貸す。完成して先生/院生を呼んで上映会で10時半。その後打ち上げで飲みながら走査型トンネル顕微鏡のの説明を受けたり。 終電のある輩は帰った後実験室で下宿組のNと助手のKさんと2時まで飲む。助手の給料とか、結婚予定あるかないかとか、色々教えてもらう。朝10時出勤で朝1時帰宅とか。相手は同業者がいいか違うほうがいいかとか。僕は前はまずは物理の話し相手を探していたが、3年になってN'その他を発見したので女の子は同業者でなくてもいいやということにした。
で N は巣鴨のあたりの友人を頼るとて二人で巣鴨まで歩く。まずは大学正門で季節はずれの桜を見る。家まで一輪拝借した。家に帰ると3時。僕は家に帰って4時間たたないと興奮がとれなくて眠れないので今7時というわけ。しかしお日さんが昇ってしまうと眠くない気がする。
田崎さんが DMRG はくりこみじゃないというのも判る気がしたが、Wilson の Rev. Mod. Phys. の一側面の直接の後継ではあるのだ、Wilson の例のが数値RGも扱っていたというのをはじめて知った。U†が昔コピーしていた所に居合わせたから知っていたかと聞くが。
26日の日記。大学で文献をあたったあと、数日前から新しい曲をはじめたのでつい2時間半ほどピアノの前に座っていた。書籍部でついに藤川先生の「経路積分と量子異常」(岩波新物理学選書)が並んでいたのを発見す。先生の研究生活が詰まっているに違いない。持ち合わせが値段(¥6600)を激しく下回っていたので買わない。そもそもこんなマニアックな本はマニアしか読まず、かつそんなマニアは原論文を漁り得る位置にいる筈だから誰も買わない筈だ。とはいえぱらぱらと見た雰囲気では説明に工夫が凝らしているようであり、演算子形式は良く見かけるボゾン化の経路積分形式が載っているようなので、明日になれば買っているのだろうが、物性の包括的な教科書を買うのが先のような気もするのであった。(恥ずかしながら我が家には一冊も物性の本がありません。どなたか推薦して下さい。)
夕食を摂って家に帰って今日コピーした Brinkman-Rice PRB2,1324(1970)を読むが、free tight-binding electron の状態密度がエッジ付近で〜 ω1 とあって理解できん。一方 e-print archive に無くはないとおもって原論文コピーしなかった DMRG は archive にあるのは大雑把に過ぎることが判明す。コピーしたほうが良かった。
今週の Physical Review Letters.(12 Feb. 2001) から。
- でかい余分な次元の探索 with D0 at Tevatron。第5次元があるとして < 0.3mm (95%)。
- Na 147個のクラスターの小正準集団の「負の比熱」の検証。というのは衆目を集めるための方便で、mesoscopic 系の状態密度を計ったよ、というもの。
- 天井に油を塗っておいて床を適度に温めると液滴が出来ずに落ちてこない。
- Hubbard 模型で Fibbonacci 式にポテンシャルをかけたときの基底状態。
25日の日記。今日は入試。3年経ったから灘の慣例では僕と同じ担任が巡ってきているはずで、門の前にでも行けば懐かしい先生方とお話でもできるかと思うが、行かない。
ここ数日話題だった Klein-Gordon のグリーン関数の c→∞の極限を適切に取って Schroedinger のグリーン関数にする話は個人的には解決したつもり。示すべきが(おそらく)激しい combinatoric formula に帰着したので、Mathematica で最初の数項をチェックして満足してしまった。
今日は近藤効果の review article を印刷。最終ページでインキが切れるが、引用文献なので我慢。まだ僕には難しすぎた。Cardy 先生は偉いという話は前から複数の筋から噂には聞いていたが例えばどんな仕事をしたかこれの引用文献で今日はじめて知った。
24日の日記。H. T. の cond-mat/9712219 を追っていて Perron-Frobenius では対角成分は定符号でなくてもよいのを忘れていたため、成立する必要の無い余計な条件を確かめようとして1時間程度つぶす。証明を反芻してみると確かに対角はあまり関係無い。
しかし上記 review で扱われている範囲の lattice の形とパラメタを非常に上手く取ったHubbard 模型での rigorous な結果に一般的な意義があると universality とお題目を唱えて信じるには抵抗がある。もっと沢山一般的な結果があるらしいのでそちらへ進まねばならんということか。
そのほかは特に何もない。先日の疲れか夜の9時に眠ってしまい起きるともう今朝8時。
23日の日記。昼からまた春休み実験に邪魔する。He を容器に transfer し、排気して温度を下げる。λ点を過ぎたら先日加工した試験管をつけて film flow の実験。ここで先生が来て改善すべき点を言う。また空気を少し導入すると管壁に固体になってついて flow が速くなるのだが、そこで導入しすぎて失敗した。ここで5時くらい。U†君も来たので3年生5人、ここで助手の方も院生の方もほぼ全員集合。というわけで暖めて装置を全部ばらして8時までいろいろ改善、予冷に入って夕食を先生に奢ってもらう。帰ってきて transfer に一度失敗(管がつまったらしい)。一度抜いて必死に乾かしてもう一度 try. そうして film flow の実験等、結局終電になってひとりひとりぽつぽつ帰って行く。今回のような(魔法瓶だけど)総ガラス張りの装置は熱が入って良くないので普通はしないので、こういう目で見える実験は珍しいらしい。日付が変わるころは自転車をこいでいた。地階から出てくると地面が濡れていたので驚いたが、有難いことにすでに上がっていたので濡れずに帰ってきた。
福山さんに「毎日こんな遅くまで学校にいて良いんですか?」と聞くと「平日は好きなことをやらせて貰ってます。日曜日は変身します。」だって。
次の夏学期も理論演習は定時に終わるだろうからその後に他の実験室に邪魔するのもよいかも知れぬと思えてきた。
U†君が小形研のゼミで使う(かもしれない)Atなんとかさんの本を今日来る前に物性研で借りてきたのを見せてもらうも、diagrammatic methods, renormalization, RG ... という内容で、結局理論のゼミはどこも変わらないという結論に達する。
これは先週の金曜の話だけれど、じゃんけんがあった後めでたく駒宮研になったK君と昼を食べながら、僕は「駒宮さんが言うようにJLC(註)が出来ないと困るよな」といったところ、「いや、エネルギーフロンティアとしてはミューオンコライダーのほうが良い」と色々聞かされた。またその後加速器の専門の餌子氏もそんなことを日記に書いていたので、おととい文献を探してみた(physics/9901022)。
註: JLC というのは全長数10キロのバカ長いe+e-衝突型加速器。
某航空の友人からまた電話があって、粘性係数の測定法を知っているか。うーん、小球を落として終端速度を測って Stokes の抵抗法則で逆算とかするのかな。しかし我々は翼のまわりの激しい状況での粘性が知りたいのだ、そのときの係数が常温常圧の場合と同じだとは思えないだろう、とのこと。わかりません。
「なんでもゼミ」で数学科のM君が exotic S7 の話をするとかで、のこのこと出掛ける。結局はそいつが境界になるような8次元多様体を作って、そこで不変量を計算するらしいので、場の理論屋にも最終的にはわかる話のはずなのだろうが、今日は準備としてひたすら Z 係数で特性類の理論が展開されたのみ。なにもわからなかった。
そのため久しぶりに山手線にのった。アサヒスーパードライの宣伝で券を集めると、電源は単3で、氷と常温500mlの缶を入れてスイッチいれれば90秒で冷える装置があたるらしいが、その背後の物理は何ぞ?
風呂上りに印刷できたのの長岡の定理のページを読んでみると、あぼーん、一瞬やないか…もう知らなかった昔には戻れない感じ。2holes の場合に拡張するのが難しいことをこれから考えます。
今日も大学に行って図書館でしばらくすわっていた後、3年春休み特別実験中の低温の福山研にお邪魔する。N君がひいこら普通の試験管を加工して4He用のを作っているのをひとつやってみろと言われてやってみて難しいのを納得した後は、実験せずに福山さんに実験の解釈のための理論の話をいろいろと質問する。PRL75,4083を貰う。これはモンテカルロだけど、直感的物理的解釈はどうなんだろうね。とのことだが、まずは Hubbard 模型、長岡強磁性の素養がないと読めないので、長岡強磁性は昨日から自分で考えるふりをしていたのだけれども、そうすぐには判らない。
というわけで Hal. T の review article cond-mat/9712219でも読もうかとTeXを処理するも、bbl ファイルが数回目のコンパイルで破壊されて citation が全部[?]になるというわけのわからんエラーに悩まされる。結局 bbl ファイルに書きこみ禁止属性をつけたのは昨日(20日)。これから印刷します。
9時になって実験とりあえず今日はおしまい、ということで夕食は上記N君とバンビ。実験の苦労話とか、どこに進むかとか。
そのほかにも家に帰ってくると直後に某航空の友人から電話があって、境界層の勉強をしろと忠告される。確かに宇宙論でもばりばり使うし…と沢山学びたいことはあるが、同時に2つのことは考えられないのだ!
今日から匿名にしました。
|z|→∞で z-3 程度に小さくなる有理関数 R(z) を複素平面で「面積分する」という稀な経験をした。∫R(z)d(Re z)d(Im z)=0 となる、と思う。
須藤さんに今年も例の宇宙論の本をやるんですか。と聞きに行くと良い本だから興味があるなら買ったほうがいいよ。ただ丸善みたいな暴利を貪っているところはやめて…と言われたので、amazon.co.jp で調べるとよく売れているらしく paperback 版が出ていて680ページで¥4300程度。安い。神田三省堂で見ると¥6200 程度なので、確かに違うな。困ったことにクレジットカードを持っていない為、amazon は使えない。 着払い宅急便もやっている bk1 にはこの本入っていないんだよな…
その神田三省堂。棚がすっかり入れ替わっていて、棚の総数は変わらないのに、一つ一つの分野のための棚が広くなっていて、かつ本の総数が減っているように見える。僕の見ない棚が分野ごと消えてしまったとしか解釈できないが、実体は如何に。
今日はレポート三昧。明日締切なので追い込まれていた。こんな追い込まれたのははじめてだ。しかし日付が変わってはじめて既にA4で18枚というのは我ながら激しい。 途中で8時間寝たのでご心配なく。
limN→∞ (1+f(1/N)/N)(1+f(2/N)/N)…(1+f((N-1)/N)(1+ f(1)/N) = exp(∫10 f(x)dx)。
det((d/dx)+f(x))/det(d/dx) = exp(∫∞-∞ f(x)dx)。
更にガイダンス。どなたか物性について補ってくれると喜ぶ人もいるかもしれない(including myself)。
今日は研究室ガイダンス。頭がパニック。
2次元完全流体中の渦点系の運動。白いところクリックすると渦ひとつと入力場所が出るので、そこに渦度をいれて、設定が終わったらスタートをクリック。といってもこの日記の読者に Perl/Tk 使っている人はいないので誰も見ないに一票。前のケプラー運動のときみたいにJavaScriptで書くか…マウスで位置指定する方法しらないんだよな…
レポート問題で、3点/4点系の運動がいかに複雑か述べよ。とあるのだが、そんなに複雑に見えない。こいつらは H=Σ ΓiΓj log rij ただし {xi,yj}=δij/Γi という最近流行りのハミルトニアンで2体ポテンシャルが両側に∞という変な奴だが、全角運動量 L=Σ Γi (xi2+yi2) が保存するので渦度の符号がそろっているとそれほど全体的に変なことはおこらないのだった。
課題: 量子化せよ。
結局ホモトピーに関しては Witten が引用していたS.T. Hu の本が日本語訳で出ていたので借りてみたが、450ページあるので困った。やはりこういうのは数学者に外注してほうっておくべきか。
休みが続くと刺激が少なくて勉強も進まないのでよくない。
一瞬で餌子氏に為になる?を逆探知されてしまった。どうもすみません。
π4(S3) に Z/2Z が含まれそうな気はする: S3はunit quarternions と同一視する。π4(S3) は 「S3→S3で恒等的に1にホモトープなやつら」の基本群だけど、q∈S3 に対して S3→S3 を x→x-1q-1xq と定めると、「」は S3/{±1} を含んでいるようにみえる。ま、当然ほかの方向でほどけるかもしれないが。
非専門家にはBNLのPRの方が良かったか。We are 99 percent sure ... はテクニカルタームで普通の会話のようにいい加減に99%と言っているのではない(2.6σ だから99.1% ぎりぎりで笑える)。そんなに大発見じゃないです。
下で先生の名前を間違えるという失態を指摘されました。訂正しました、ども。
日経夕刊に素粒子で大発見か?とあったけどhep-ex/0102017ね。
退官記念最終講義ということで、昼から。若林先生が40歳のときに永遠に研究生活が続くのではないのだ、あと20年しか研究できないのだと思ってショックだったという話を。僕にはあと40年か。
手塚君によるといろいろ風邪の心配をしてくださった人がいるようで。もう大丈夫です。どうもありがとう。
E. Witten "An SU(2) Anomaly" Phys. Lett. 117B, 324 (1982)
Witten 偉い。もう具体的なホモトピー群使う仕事はやり尽くされているだろうが、
一度は確認しておきたいものだ(物理の教科書には一覧しか載ってないのだ)。
というわけで数学科の方、π4(S3)=Z/2Z は何に書いてありましょうか?
何でこんなもんがいるかと数学科の方に申し上げますと、経路積分の測度を構成する(ことが一般的に出来ているわけではないが、少なくともこいつはその)際の global obstruction になる(ことを Witten が見つけた)のね。
12時に起床、15時に昼を食べてそのまま19時までおやすみしてしまった。熱は下がっても本調子ではないようです。今からうどんをつくります。
S. Coleman and S.L. Glashow "High-Energy Tests of Lorentz Invariance" hep-ph/9812418
PRD59116008(1999)。やってることは技術的にはたいしたことはない(と思う)。最近流行っている(see e.g. 今月の岩波『科学』)。しかしこの内容がこの時期この著者というのは、矢張目の付け所というものでしょうか。
随分まえの話で、異種粒子散乱振幅が f(θ) の時に boson なら f(θ)+f(π-θ) になるのはハミルトニアンも変わるから自明でないんじゃ、と言って周りに疑問点を理解してもらえなかったのだけれど、結局 H とその固有関数 ψが判っている時に 2粒子いれかえ演算子 P (Hと可換)を用いて H+HP の固有関数が欲しいのだから当然(1+P)ψが固有関数なのだった。
整備新幹線のかわりに各県庁所在地をつないで加速器を整備すると開ける夢のような未来について語っていると相手が「でも小さいところへいけばまた新たなものがあらわれてきりがないだろう」というので僕は貴様はそれでも物理学者のつもりか!と怒鳴った。
という碌でも無い夢を見た。僕は内心こんなに還元論だったっけか…だいたい「それでも」ってどういう意味やねん…
なんかテスト終わって家に帰ってきたら 39.1 あった。数日ネットから消えます。悪しからず。
柳田先生の解答用紙を配り終わった後の
ではこれから問題を黒板に書きますので…と書き終わった後の
なんでも質問して下さい、別に試験ではありませんから…には唖然とした。後者はすぐに訂正したが。