今日2月14日、世間的には何の日かは知らないが、物理学科3年生にとっては研究室ガイダンスの1日目であった。別に研究室を自由に見てまわっていい、というのではなく(そんなものはいつでもOKだ)、朝の10時から夕方5時まで監禁されて各先生20分ずつの宣伝を聞かされるのである。これがあしたも続いて、明後日には希望+くじ引きで今後の半年の所属研究室が決まるのだ。4年生は半年ごと2つの研究室で理論/実験もしくは実験/理論もしくは実験/実験をすることになるのである。理論/理論は許されない。先生方は皆さんプレゼンテーションの猛者なので、ひとりの話を聞いた直後はその研究室に行かずにはいられぬ心境にさせられてしまうのだが、これが一日15人続くとある意味拷問である。以下簡潔にそれぞれの宣伝の記憶をつづろうと思ったが、そんなものは各研究室のページおよび年次報告をみれば良いので止めにして、僕より学年が下の人には興味があるだろう、4年の特別実験/理論演習で何をするかを書くことにする。
分類: 紙と鉛筆理論、計算機をつかった計算による理論(これを計算機理論と呼ぶと意味不明だし、規模の大きなものが普通呼ばれているように計算機実験と言っても分野の違う人には通らない場合もある。誰も紙と鉛筆理論といっても紙と鉛筆に関する理論だとは思わないのだが)、ものを触る実験、実験データの計算機による解析
続きです。福山さんに依れば実験の人には、対象に興味があって手法は問わない人と、手法に興味があって対象は問わない人の2パターンあるそうな。
結局宇宙論になった。それに至るてんまつは次の通り。
一体去年の4月に学科顔あわせでも言ったように僕がもっとも興味があるのは場の理論そのもので、現在の意味での数学にしようと思っているわけではないが、物理的というよりは数学的興味といったほうがいいだろう。現実に適用可能ならヨリ望ましいし、現実にあらわれる場の理論がどのようなものかにも興味がある。
但し素粒子研にしようにも上に書いたように江口さんが講義とかぶるかも知れぬということなので、後期に理論をやることにして、はじめは素粒子のデータ解析を学んでおけば将来実験結果を判断するのによいだろうと駒宮研にしようと思っていた。
しかしじゃんけんに負ければ仕方は無く、そのころにはもはや実験は余っていなかったので理論にせねばならぬ。青木研で Hofstadter butterfly をやるのも悪くないと思ったが、物理よりインド映画が好きな人と半年一緒に勉強できるとは思えず、12人枠なのでまだ数人のこっていた素粒子にしばらく名前を書いていたけれども、上に書いたような理由でドタンバで宇宙論にしたのだった。まあこの冬学期のゼミは坪野研で重力実験の現状を読んでいたので、僕はそういう星の巡り合わせかとも思っていたのだが、
J.P. Peacock の Cosmological Physics を借りてきたら驚け、前半は一般相対論/場の量子論で観測的宇宙論は後半まで出てこないじゃないか、これでは矢張講義と重なってしまうではないか。もっと天文学ぽいのを期待していたのだが。これならむしろ素直に素粒子研にして中山君にいろいろ教えを乞うていたほうが良かった。と多少家にかえって後悔しているのであった。以上Feb. 16,2001.
少し訂正/補足。 Written by 立川裕二。同志を探しています。メールは
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以上Feb. 15,2001. なんだか今日は増えてしまったぞ。
以上もFeb. 16,2001。