今日のテストで R3×R3×R3 の xyz の順列の6つで張られる部分空間が S3 の作用のもとでどう既約表現に分解するか、というのが出て S3 がテンソル積の並べ替えとして働くのか R3 内の置換で働くのか明記していないことに最後まで気付かずかなり混乱した。
三者若手の97年の青山さんの講義ノートを150円投資して無意味に綺麗に製本してしまったので借りたい人は言ってください。ていうかこれは概観なので細かいところはhep-th/9704025を見ないとどうしようもない。
昨日航空宇宙の船橋くんから「たっちー正規分布の乱数どうやって作るか知らん?」と電話があったので、erf の逆関数 なんて知らんしな(註)、「一様乱数を2つ xi と yi を何回か作って、はじめて yi < e-x*x になったのを取れば」と安直だが効率が悪い方法を答えたところ、今日メールがきてBox-Muller法というすばらしいのを教えてもらった。正規分布の乱数2つなら r e-r*r は初等的に積分できるから簡単に作れるというものである(そもそもガウス積分の実行法だ)。船橋君はいつも面白いことを教えてくれる。
(註) 任意の分布 ρ(x)dx を持つ乱数を一様乱数から作るのに、 ∫x-∞ρ(t)dt が一様分布することが使われる。 error function というのは e-x*x の積分のこと。
computer generated hologram の本を探したあと図書館を4時ころ出て駒場に向かう。 渋谷で bunkamura からキャンパスへ坂を登っていると随分ひさしぶりに小林悠に会う。少し引き返してマクドナルドで喋る。なんでも日経の i-mode java の株ゲームのサーバとクライアントを作っているとかで、日経はお役所で上の人にメールを出すのは禁じられていて中間管理職に3回転送して貰わないといけないそうだ。日経も紙面で IT IT を連呼している割にはダメだな。連呼しているからこそダメなのかも知れぬ。
さてここで半額 cheese burger とホットコーヒーなんか頼んだのが失敗の始まり。話しこんでいるとゼミの開始時間がとっくに過ぎている、まあ僕が喋るのは後半だからいいやと遅れて顔を出す。presentation 自体は上手くいったのではないか。聞いてくだすった皆さん、どうも有難う。
その後皆で食事に行くも興奮からさめてみると腹の調子が悪い。ありがたいことにオムレツ定食というおなかにやさしいものがあったので食べていると良くなってきた。
食事中に「ひもの上にさらに何かあると思いますか」と聞かれたので、?と返すと「ひもって何でできてるんですか」と来た。いや、そりゃ、奴らは truly fundamental だと思ってるんだろ…
焼いたCD-Rを眺めていて、データを上手く配置すればホログラムを作りうるのではないかと夢想した話を昨日学校で友人と夕食のときにしたところ、冗長ビットの規則などがあってそれほど上手くいくだろうかと言われた。
というかメーカー名がCDの内周にホログラムで記録してあるのはよくある。これをCDの全面を使って出来れば綺麗だろうというのだ。
問題は3つに分割できる。
- 微細に点のでこぼこを配置してホログラムが出来るか?出来るならばアルゴリズムは? これは以前工学部の友人に聞いたことがあるように記憶している。
- CDのピットの間隔は充分に小さいか?CDの物理的な規格を手に入れよ。
- CDの盤面上に思い通りにデータを配置できるか?CDの論理的な規格を手に入れよ。もし規格に従っては不可能でも、CD-Rドライブを直接動かせば可能ではないか?
航空宇宙の船橋君の話を聞いて面白そうだったので、つぎのシミュレーションをやってみた: 無重力状態にいるとして、今くるくる回っている。自分の向きを知り得るとする。またロケット噴射して、自由に自分にトルクがかけられるとする。さて頭の向きを制御せよ。
Perl/Tk で画面にくるくる回るのが出るのを作った。実際に思い通りに動くと面白いものだ。(告白するとプログラム中どこかで符号を一度まちがえて予期した方向と反対を向いてしまうので、もう一度符号をわざと間違えて誤魔化してある。)
Perl/Tk は Unix 使いの人は CPAN でとってきてインストールして下さい。Windows 使いの人は www.activestate.com からバイナリが手に入ります。
量子群の本を一冊買う決心をした。ので友隣社 - マセマティカ - 三省堂 - 明倫館と巡る。数学的側面ばかりの本が多いが友隣社にあったこの本は応用に満ちているように見えた。が¥17000。高い。
ポジトロニウム実験のレポートを櫻井先生に出す。2光子が角運動量1にならない話をすると、似たようなのにニュートリノのヘリシティが片一方だけだから変な選択則が出てくるってのがあるんだよね、とのこと。
相対論的荷電粒子の放射の講義を聴いていて
その q というのは相対論的に大きくなった q でしょうか、それとも粒子固有の q でしょうかと質問して馬鹿をさらす。面積積分された電流密度、というか電流とは相対論的に何かが判然としない。
レポートを鋭意作成していると急激に Windows 君の機嫌が悪くなってきたので数か月ぶりにデータを CD-R に焼きそのまま再インストールを始めた。途中までは行ったが、 Windows 98 最初期版の不具合か知らんがなぜか他のドライバは引き継いでくれるのにUSB周りだけ初期設定に戻してしまうらしく、 USB 接続のCD-ROM ドライブを認識しなくなってインストールが続かない ;_; ディスクを取り出して PC カード接続のCD-ROM に切り替えようとするとこのドライブは PC が認識しないと開かないのだった ;_; なんとかならんかとドライブのドライバの入ったディスク内を見てみるとよく分からん実行可能ファイルがあるので実行してみるとドライバを削除します。よろしいですか。取り敢えずハイと答えてもう一度 USB コネクタにさしてみる。見事に認識。めでたしめでたし。さて印刷しようと思うとこっちもプリンタドライバは引き継がれているのだが USB への橋渡し部が消えているのでインストールやりなおし。等々2時間半浪費す。
Maybe you know Feynman once (or twice, as far as I know) talked on his interpretation of the Lamb shift as the change of zero-point energies of the electromagnetic field, caused by the presence of the electrons, once at the Solvay institute and once at Poland.
Some days ago I shortly discussed about it with 宇田川君 and said it seemed Feynman himself never wrote details around that.
Today he showed me a paper by E. A. Power implementing Feynman's idea.
The crucial point is to introduce the electron wave-function as an external field. Then you can easily see the Lamb shift and the shift in zero-point energy are the same (at least to the first order). I can understand now why Feynman did not publish. It is quite clear.
疑問は解決した。x 軸が左から右へ、y軸が「上から下へ」だったからだ。
というわけで今度こそ対流のMPEG。液体は512x128ドットで上半分が渦度の分布で下半分が温度分布。対流が徐々に成長して保持されるのが分かる。しかし渦度の色付けが思っていたのと反対だ。理由が分からない。
対流が維持されかったのはプログラム中で温度の符号の混乱があって液体の下面を温めているつもりが上面をあたためていたのであった。そこを修正するときちんと維持された。
対流のMPEG。上半分が渦度で下半分が温度分布。どうも納得いかない。
朝来たとき総合図書館前の五重の塔の先端のような噴水の下の池のところではなく上の飾りのところがところどころ凍っていた。
今は物理数学の講義で半単純 Lie 代数の分類をやっているはずだが、
私は端末の前に座って流体の計算、今度は温度勾配がある時の対流をやっている。
すぐ流れがおさまってしまうんだよなあ。
それは兎も角、半単純Lie代数と有限群を含む良いクラスの Hopf 代数があって分類にあたいするとはいかないものか。
もしくはSUq(2) ゲージ場というのは既にだれか考えたのかどうか。物理の思考法ではないな。
中央食堂に夕食をとりにいくと電気情報の三浦君に会う。話をしていると航空の船橋君がくる。
- 船橋君に中須賀先生のレポートができん。といわれて話を聞くと剛体回転の数値計算(ゆくゆくは衛星の姿勢制御ね。)でオイラー角ではなくオイラー角〜基準からの回転行列〜長さ1の四元数だからスピノル使って線形してやってあったので驚きである。
- そのあと三浦君ちにおじゃました。OS Xに負荷をかけていじめてあそんだのと、高校の頃のアニメをPS2でみて懐かしいなあ、と言ったのと、彼がレポートで作成した wav のパワースペクトルから母音を判別するのを見せてもらってうまくいかないねえ、というのと。
今日は年末にやった ortho-positronium の寿命測定の解析の中間報告。統計処理もなかなか奥深いものでおもしろいものだ。Mathematica の統計処理パッケージは強力なのだが、データを奴が理解する形式にするのがちょっと面倒なのであまり使わない。
高校のころ音痴の友人がめためたな音程でそのころ流行っていた歌を歌っていたので、ああ彼は僕が楽しんでいるものとは別のものを聞いて楽しんでいるのだ、と目が覚めた。こういうのは人に依っていろいろあるもので、例えば僕はステレオとモノラルが(頑張れば区別できなくはないが)普通区別せず聞いている。
書く事が特にないので思い出すたびにお前はアホか。と感じる話2つ
- 前に日経を読んでいると「最近はカタカナ語をそのまま云々、明治のひとは頑張って演説とか社会とか日本語に」当時の人で漢語の教養のない人にはやはり判らなかったろう、現在英語の教養のないひとに判らないように。
- とても昔に国語の問題集で「あめゆじゅとてちて、とはラテン語のように美しい響きではないか」という一節があった。これもアホとしか言いようがない。
あと実社会に潜伏中にカシミール効果の計算を追った。場の量子化をやっただけで計算できるという意味では場の理論のなかでもっとも簡単な帰結であるとも言える。関連して z<0 を黒体が埋めている場合のz=0近辺での放射の分布を考えた。
net から姿をくらましていた間も鋭意文献漁りは進めたが自分であまり考えていないのはよくないことだ。
ひとつは Hofstadter 問題である。Harper, Azbel, almost-Mathieu の名を冠しても呼ばれる。
これは磁場中の2次元電子の1粒子運動を tight-binding で扱った場合(i.e. 格子点の上にしか電子は行かないとする理想化)のエネルギー固有値の状況が蝶のように「フラクタルに」なるようだというもの。但し横軸がエネルギーで縦軸は単位格子あたり通過する磁束である。数学的には U, V 2つのユニタリ行列で関係 UV=VU exp(2πiα) を満たすものに対して、エルミート行列 U+V+U*+V* のスペクトルを縦軸 αでプロットすると蝶のようになるということ。
Hofstadter 自身がしたことは、計算機で上記スペクトルを αが有理数のときに頑張って計算したらなんだか自己相似でした。というだけである。自明でない自己相似は αと 1/αを結ぶ。ちなみにこの Hofstadter はあの『Goedel, Escher, Bach』の著者で、物理からは早々に足を洗って人工知能をやっているようだ。
実験では細かい構造まではまだかかっていないが例えば超伝導体で格子をつくって転移温度の磁場依存性を調べると Hofstadter 蝶の右端がみえている(今月号のパリティを見よ)。
計算機では多少ハミルトニアンを換えても同様のフラクタルなスペクトルになるらしいことがいろいろわかっている。3次元格子にしてもうまくパラメタを選ぶと蝶が見えるらしい。
理論的理解の現状だが、うちの和達先生に質問しにゆくと
故意に fractal に構成したもの以外の fractal 性が数学的に示された話は聞かないとのこと。理論的には大きく分けてふたつアプローチがあって
- αが有理数のとき。可積分系の理論をばりばり使うらしい。
- αが無理数のとき。C* の理論をばりばり使うらしい。
なんだかこれまでの行動の理由付けに自己矛盾を感じたのでもどってきました。