Mar 31 23:21

31日。雪が降ろうと私はあなたに会いに行きます。

季節外れの冬を堪能するため大学から歩いて戻る。みぞれに濡れた播磨坂の桜。考え事をしながら歩いていると40分もあっという間だ。何時もの 7-11 に入るとレジのおねえさんがそとはお寒いんですか。と言う。余程寒そうな顔をしていたのだろう。

今日は何もしなかった。食堂でTが見知らぬ人の良さそなおっちゃんと昼食を摂っていた、と思ったら流体の先生だそうで、一対一で関数解析のゼミをしていると。僕も勉強しないと。


Mar 31 02:52

正則関数の面積分は(収束したら)ゼロはウソだった。考察に必要だった場合に関しては上手く色々打ち消しあってゼロになったので一安心。


Mar 30 23:32

30日。空は青い。花冷えで風が冷たい。

今週は毎日A4で10枚はコピー or 印刷したので、森林に優しくなかった。

ホールでピアノを弾いていると、気の弱そうな男性を引き連れた気の強そうな女性 -- 理想的な組み合わせだ -- がピアノの会てここですか、と道場破りみたいなことを言うので、今日は後期合格者の手続きだが新入生にしては落ち着いているなあと色々聞くと、中央大学で物理学会があるので東京まで下ってきた阪大の方だそうだ。グランドピアノが沢山あるので驚いていたが、雑多なサークルが大部屋で同時に練習していたのにもびっくりしていた。

昨日借りたのは議論が発散していてさほど面白くない。

Witten (in the last sec. of `TQFT')や Polyakov (in the first sec. of `Confinement and Topology')が(いい加減だが、と断りつつではあるが)

大域対称性は電荷の総和の保存を導く。局所対称性は各点での電荷密度の保存を導き、というわけで電荷は動けない。これが閉じ込めである。局所対称性が自発的に破れるとその Goldstone として質量 0 のゲージ粒子が現れる
などと巫山戯たことを書いているが、如何な物か。


Mar 29 23:14

29日。雨の下自転車で行く若さ無くあきらめながら地下鉄で行く。

第18回のソルヴェー会議の議事録を借りる。質疑応答の記録があるのが多少面白いかと。

今後は藤川の方法で出てくる経路積分のヤコビアンのことを先生を称えて藤川ンと呼ぶことにしよう。


Mar 29 00:58

28日。午後8時半のコーヒーの後突如眠くなり日付が変わるまで寝てしまった。

今日は桜を愛でながら食事の方が沢山。カメラ持っている人も沢山。

sophisticated が sophist から派生しているのは微妙に驚きだ。


Mar 28 00:49

27日。桜を撮っていると26日は若い男女二人連れが来て記念写真、今日はおやじが4人来て記念写真。

大学では眠かったので勉強するのはあきらめて図書館でガルガンチュワを借りて読んでいた。

2倍は光錐座標への変換のせいだった。okamuに同人誌を出すから何か書けと言われてここ数週間ネタを煮詰めたり計算したりしていたのだ。ある程度書いて何とかなると判ったので書く動機が無くなった。


Mar 26 23:13

26日。一日に一枚なれば今日明日の、ひらく桜の花追えなかろ、と暖かい励ましを頂くが、それで踊れる程元気が無い。2年前なら泊まり込んで1時間おきに撮りかねなかったが。

ヤナーチェクの弦楽4重奏2つとバイオリンソナタの入ったCDを中古屋で買う。実家にバイオリンソナタを `air check' したのがあって、テープのおしまいで中途半端にぷつりと曲が切れていたので探していたのだが、聞いてみるとやはり唐突に終わっていた。そういう曲らしい。録音した人に誤解を謝らねばならぬ。

係数が2倍あわないような気がするが、暗算では判らない。


Mar 25 23:18

25日。夕食に行って何時になく鉄板が熱くなっていた所にタバスコを垂らすと急激に蒸発して激烈な気体が鼻を突いた。非道い目に会った。

藤川先生の経路積分関連の論文を読んでいると better-defined という表現が出てきて苦笑す。

Aharanov-Bohm の原論文を読むと、最後の discussion の所で「局所性を堅持するとポテンシャルを物理的変数と考えざるを得ず、結果ゲージだけ異なる状態の物理的差異を(操作的に? -立川註)定義できねばならぬ」と飛躍していた。そんな馬鹿なと思うが、超伝導で当時既に使われていると。ゲージの破れの理解の一助になるか?局所ゲージ不変性をゲージ固定して手で消した後、残った大域ゲージ不変性が自発的に破れるというのが僕の現在の理解なのだが、あってるんでしょうか専門家の方。

先日書いたように学部と自分の不一致で悩んでいる人もあるけれど、僕は(とりあえず、今のところ)幸せです。


Mar 25 01:47

`Bosonization as Duality'(hep-th/9401105) is lovely.


Mar 24 23:07

24日。昨日日記を更新したあと辞書を引き引き読み始めて、3時すぎにふと気が付く。20ページしか進んでいなかったので、1ページ40行として一分に4行。フランス語は頭の中で発音しないと読めなかったのでそんなものか。良く考えてみるとこれまでA5で100ページも連続してフランス語を読んだことはなかった。非常に消耗した。


Mar 24 00:19

23日。今日は花曇。一日前と同じ時間に就寝するも自然にまかせ朝ゆっくり寝る。大学でも頭がぱっちり開いてすこぶる気分良く勉強できた。夕食後家にかえってさあ更に勉強、というつもりがうとうとしてしまい十分前に起きたばかり。うとうと所じゃありませんな。

Coleman の`モノポール50年' のフランス語訳があったのでコピーす。英語のオリジナルのほぼ逐語訳だ。1976の時点ではモノポールバンドルのセクションのヒルベルト空間を明示的に回転群で既約分解するだけで物理では論文になったらしい。古き良き時代だ。

医学部のTに書籍部の統計処理の棚で会う。どの本も数学的にいい加減だとお怒りの模様。丸暗記はもう嫌だ、6年たったら数学科の院に行くとか。


Mar 22 23:09

22日。昨晩は興奮して夜更かししたのにもかかわらず昼きちんと大学に行ったが眠くてかなわなかった。図書館に行くも借りた本がたまっているので特に何もせず。窓を空けてピアノを弾いていると春の風。

昨日駒場に借りに言った本は物理の図書館にもおいてある著者の全集に収録されていた。


Mar 22 00:51

eまともな関数の部分以外は計算できた。t の関数 eit-eia の零点は、ψ(x+1)=eiaψ(x) を満たす関数達の上の -i(d/dx) の固有値と一致するから、無限積展開は det(1+t/(-id/dx))=det(-id/dx+t)/det(-id/dx) と書ける。これは前にやったように[0,1]をN等分して微分を差分近似して境界条件に注意して行列式にすると収束して eit-eia となる。うーむ。このおもちゃでしばらく遊べば経路積分における条件収束の取り扱いについて理解が多少深まるかも知れんな。


Mar 21 23:32

21日。昼を本郷で、物理図書館に探している本が無いことをカードで確認した後その本を借りるべく駒場の教養旧教養学科図書館まで春のサイクリングに行く。帰りに某所に寄って M君に Hopf fibration の話を質問。悟さんに次の話を聞く:

関数 f(x) の零点を ai としたとき、 f'(0)/f(0)=Σi ai-1。収束性のよいものを考えればどうってこと無い話だが、f(x)=sin(x-π/4) と f(x)=sin(x-π/3) という明らかに条件収束でやばい場合を二人で零点を大きさの順に何も考えずならべて数値計算すると成立してしまった。(例:後者の場合

π/(3√3)=(1/1-1/2+1/4-1/5+1/7-1/8+…)
となる。) f(x) に eまともな関数を掛けても零点は変わらないが、f'(0)/f(0)はいくらでも変わるので微妙だ。無限積展開するときはま、いつも eまともな関数の部分は問題なのだが。

Note that all this is very reminescent of the standard lore around axial anomalies. Indeed, it can be given a `path-integral' interpretation. It goes as follows: (consult Appendix 1 of S. Coleman's "The uses of instantons" in e.g. "Aspects of Symmetry", Cambridge.)

Consider the linear operator i∂defined on functions satisfying ψ(x+1)=eiaψ(x). As its eigenvalues are a+2πn, the rhs can be written as tr (i∂(a))-1. とここまで書いて次どうやっていいか判らなくなった。

趣味的に Witten の論文を収集してみることにした。


Mar 20 23:35

20日。借りてきた本があるので学校にはいかない、というか昼にマクドナルドに行くまで今日が祝日であることに気付かず。

東京の春はなんといってもハナダイコンの淡い紫の花ではじまるように思える。そのむかし江戸で育てるのが流行って、今では東京ならどこにでも咲いているが、関西には無いからだ。

今日は一日 Hopf fibration と遊ぶ。S3 を S2 上の S1 バンドルとして見たもの。S1 バンドルから複素1次元バンドルに格上げできて、そうすると物理的には磁荷最小のモノポールまわりの粒子の波動関数がそれの切断になる。(q,r) ∈長さ 1 純虚四元数〜S2上のtrivial 四元数バンドル で、qr=ri を満たすものとして構成できる。自然に回転が作用することがわかるが、2乗可積分切断のなすヒルベルト空間を既約表現に分解すると、スピン半奇数(i.e. 偶数次元表現)しか含まないことが構成からすぐわかる、 i.e. モノポール-ボソン束縛状態はフェルミオン。

実際にどうファイバーになっているか頑張れば理解できる次元の話なので、四苦八苦する。しかしこれを2つ連結和するとS2の接バンドルになるはずで、その全空間はSO(3)だから、S3を2つ上手く切って張り合わせるとS3/{1,-1}になるとか、計算で判らなくは無いがイメージがわかない。

free な数式処理ソフトを誰かつくるべきだ。


Mar 19 23:10

19日。本郷通りの並木および歩道に張り出していた構内の木々が剪定されてしまった。安田講堂と池の間にサークルの勧誘が沢山いてまるで駒場のようだ。新入生が手続きなのだろう。

理物の図書館にあって良さそうな本が本郷では工・物工にしかないとOPACが言うも本の分類番号が表示されないので物工の図書館の人に聞く。少し古いので取り敢えずOPACにこの図書館にあるとだけ載せたらしく、棚のカードで調べるとすぐ出て来た。理物は少し古い本はそもそもOPACに登録していないので、それよりはマシだ。

フーコー振り子の面がどれだけ回るかは振り子の支点の軌跡の`単位時間あたりの不足角'そのものであると聞いた。理由は簡単で、支点の軌跡を大円の折れ線で近似すると、大円を動いている間は加速度は鉛直下向きなので面は回らない。その為、面が回る角はまさに折れ線のつなぎ目の角度に等しい。

でフーコーの振り子の普通の計算を反省してみるも、コリオリ力をいれてあからさまに計算すると出来なくは無いが、「遅い」地球の回転と「速い」振り子の振動を adiabatic 風に処理してみたい。だが、ぼかぁ力学の断熱云々は苦手なのだった…


Mar 19 00:27

18日の日記。下宿の部屋にひとり何も考えず座っている自分を発見す。物理を考えないではいられない状態に速やかに戻さねば。

少し昔の話だけど、 Gawedzki 先生のhep-th/9904145をWZWの入門と勘違いして印刷して眺めたとき、はじめにLie群の多様体を動く粒子の量子力学が群上の調和解析つかって導入としてささっと扱ってあったので挫折したのを思い出した。 L2(G) を左右からのGの作用のもとで分解したとき (直和することの)R: 既約表現(の同値類) VR tensor VRbar (ただし Rbar: R の複素共役表現) となるのご存知でした?ってこれはそりゃそうだろうな…

最近流れているマクドナルドの「たまた〜ま、たまた〜ま、てりたまば〜が〜」といたいけな少女に歌わせるのは児童虐待だと信じる。


Mar 17 12:09

16日は実家にPCを導入するため日本橋に行く。画面は昔僕が使っていたNEC98用の 15inch `multisync' が使えるはずなので、まずコネクタ形状変換アダプタを探す。sofmap で発見して店員さんに「これでかくかくしかじかに使えますよね?」と聞くと「ボードと相性が悪くなければ」と無責任なことを言う。しかしそこの画面売り場では、多数の画面にひとつのPCの出力を映すのにそのアダプタ多数+分岐器を使っていたので、ま大丈夫だろうと買って帰る。おそらく古き良き98時代の備品を使いまわしているのだろうが、そこは3月に出来たばかりの新店舗だったので、流石儲かっている店はこう言うところでも無駄を省いているものだ、と感心す。

歩き回って結局本体は compaq の セルロン633MHz, HD 30GB, memory 64MB , Windows Me と Office 2000 付き。ま、僕が使うんじゃないからこんなもんじゃろう。とは言え僕のvaio 君より強力かつ起動が速い。

1024x768に設定すると父がこんな小さい文字読めるか。というので800x600にする。

僕は big と東京APで契約したのだが、大阪APも使えることを発見。

何故か祖母と何度目か判らんが back to the future III を見た。ひとが死なないのは素晴らしい。


Mar 16 11:52

15日も何もしない。年末年始に帰省した時から疑わしく思っていたのだが、どうやら高校2年から3年にかけての2,3,4,5月の日記を本当に紛失したらしい。特に色々と事件のあった期間なので残念だ。1999年の春の帰省中の日記には過去の日記は揃っているとある。こう速やかに散逸するのではこれからが思いやられる。


Mar 14 16:48

まず12日の日記。京都のMの家に遊びに行く。Witten の "QFT and the Jones polynomial" を見せると案の定とても喜んでくれた。唐突に R4 の2次元部分空間全体が S2xS2なのは知っているか。と Chern の R4に埋めこまれた2次元の面を面から接平面∈S2xS2なる写像だと思ったときそれぞれ何回巻きつくか論文を見せられて、考える(特性類の一般論を知らなくてもあからさまに計算すれば出来ます)。昼を食べて京大の理学部図書館で球を裏返すビデオを見る。二人でカウンターに行くと、テレビには端子が一つしかないからとヘッドホン2つと2つをひとつにつなぐアダプターを貸してくれたのだが、テレビの端子は奥まったところについていてアダプターが刺さらないという間抜けな事態に。98年に購入したアダプターなのにこの日まで誰も気付かなかったらしい。前に奴に貸した「中世の秋」を取返し、おまけに「スーパーストリング」とか言う88年時点のインタビュー集を借りて帰る。「はじめに」に微妙に誤魔化しがあったり、理論の大学院生とは計算要員の事だと interviewer が思っていたり、ある程度面白し。

13日は全く何もない。本棚から「1984」を取り出して読み返して暗い気分だった。amazon.co.jp に宇宙論の教科書を発注す。

14日はまだ途中だが、家族で花の文化園に行って梅林を見る。梅自身よりもせっせと働いている沢山の蜜蜂に感心する。本が届く。送料が300円程度取られたが、ここのように田舎だとまともな本屋に出るまでに片道400円はかかるのと比べれば安い。序文に「この本をはじめから順を追って読み通すマゾはいないだろうから…」とあるので多少安心する。


Mar 12 01:27

11日の日記。昨日今日と演奏会なのだが、今日は終わるとコンパなので行かない。明日から帰省するので準備。家で何も考えずのほほんとしていた。某と明日の打ち合わせ。

超流動3He と素粒子論のアナロジーを去年福山先生の講義で耳にした。多少詳しい記述がネットにころがっていたので眺める。

ピアノの会の1年下の物理学科のIから11時頃電話。1次会のあと物理の奴だけで飲みながら議論していたとかで、かなり興奮している模様。但しIは飲めないので素面らしいが、はじめはそうは思えないほど同じことばかり繰り返したのでしばらくいい加減に聞き流す。徐々に落ち着いたようなので彼らの雄大な疑問を聴く。最近めっきり小手先の計算技術に関する疑問しか持たなくなったのを認識する。最後は僕が調子に乗って身のない笑い話をベラベラしゃべっていると、いや長くなりましたと向こうが電話を切った。どうだ参ったか。80分だった。

主に慣性質量と重力質量の区別の話をしていたらしい。操作的にはエトベシュのねじればかりが回らないということだが、そこから個々の成分の慣性質量と重力質量の一致まで行くのに概念的障害があるような気がして詳しく分析していませんでした。ごめんなさい。

しかしIの観測問題に関連した「電子は世界をどう見ているだろう」という疑問は素晴らしい。アニミズムをそこまで拡大して考えられると初めて知った。

京大でフラクタル関連の修論を書いたTSさんは4月から東京に来て量子コンピュータをやるらしい。

ダビデからイエスまでより、イエスから我々までの方が長いのだと知った。


Mar 10 23:10

10日の日記。昨日は特に興奮していたわけではないが7時まで起きていて、11時に起きる。今日は代々木上原でピアノの会の4年生卒業演奏会。会場は東口を出てアーケードの終わりまで行きそこから北上ということ。さて駅に1時半についてみるとアーケードの終わりは明確でなく、そこから北上する道といっても住宅内の細い道の良く似た太さのが何本もあるため、こりゃ駄目だ、2次元の酔歩は充分時間をかければ全ての点を通るとランダムウォークす。なかなか雰囲気の良い坂の多い住宅地で、一度京王の幡ヶ谷まで行って旧上水跡遊歩道など青空と白い雲の下に散歩を満喫す。結局3時頃駅のすぐ傍の何度も通った北を向いた白い上り坂の左手にピアノの音を聴きホールを発見。6時までピアノを堪能す。特に最後のSさんの演奏は素晴らしかった。新宿まで歩き久しぶりに某所に寄ってそこに何故か居た数学科進学予定のS君と食事。

昼に考え事をしながら最寄駅のホームで電車を待っていてふと気が付くと、目の前で扉が閉まって電車が出発したのでしばらく混乱した。と自慢してみる。

ゲージ固定云々はDirac括弧の一般論から明らかなはずだ、と自分の計算との discrepancy に悩んでいると、拘束を解いて他の変数で表わした A0 の時間微分から運動方程式に2回微分が間接的に入ることをすっかり忘れていたのを思いだし、ますます Coulomb gauge が駄目なことが判ったので、あきらめてピアノを聞くことにした。

分数量子ホール効果には Chern-Simons が使われるそうだ。


Mar 10 00:30

9日の日記。昨日はかなり興奮していて眠れず、7時にやっと眠って11時に起きる。大学へ行って文献漁り。量子ホール効果の文献は物理図書館から殆ど借り出されていて驚く。

昨日書いたことも両方微妙に嘘。まず指数定理は普通のもので、むしろあからさまな積分計算が境界付きなので大変なのだ(境界付きの2次元のGauss-Bonnetの場合に面上での曲率の積分に境界の測地的曲率の積分を足さねばならぬように)。また Coulomb ゲージも secondary constraint がこれ以上出てこないことが示せず困っている。

ホール伝導度が整数になることはちょっとトリックを使うと微分形式の積分でかけるんだけどこれは特性類だから積分すると整数だよ、というのを読んだ。


Mar 8 23:48

8日の日記。先週、先々週に引き続きなんでもゼミで M君 の発表を聞く。今日は 符号定理をやったあとついに exotic S7 の構成。構成自身は簡単でS4上のSU(2)xSU(2)の bifundamental 表現の bundle を instanton 数を適切に選んでつくり、それの fibre の長さ 1 の元をとって S3 バンドルにする。あとは7次元多様体の mod 7 指数定理を使って異なることを示す。詳細はさっぱり。不変量はあからさまに積分計算で出るはずなので、あとは mod 7 指数定理を場の理論的に理解すれば良いが、G2 は7次元表現持つからなんとか出来るんじゃないの?

古典ゲージ理論の計算機シミュレーションの最大の難点は拘束をどう扱うかにあるが、素直に拘束を解くと毎回馬鹿でかい行列を invert しないといけないのでここ数日作用をいじって拘束をそもそもなくしてしまう一種の神業を追求していた。しかし、行列の逆を求めるのに Gauss-Seidel 系の逐次近似を使えば素直に拘束を解いても大した計算量ではないだろうと思われる。よってあとは straightforward に program するだけだが、あまりに面倒だ!誰かかわりに組むか、もしくは僕に勇気をください。

小雪がちらついていた。全く三寒四温ですねえ。

自分の論文が何回 cite されたかの単位に milliwitten というのがある。たとえばweek154

ふと「存在」を分類してみる。「整数のような」存在、「電子のような」存在、「宇宙のような」存在、「コップのような」存在、「自意識のような」存在。「神のような」存在、僕には判りそうもない。


Mar 7 23:44

7日の日記。Maxwell の場合はだいたい判ったつもり。x f(x)=0 のとき f(x)=δ(x) には気を付けていたのだが、f(x)=∂xδ(x) もありうるわけで、たかだか前者なら Lorenz ゲージになるが、後者ならそうならない、言いかえれば初期条件がLorenzゲージを満たさなければ、大体時刻 t に比例して大きくなる成分が出るということ。初期条件が Lorenz ゲージでも、大抵すぐ Lorenz ゲージから外れる。線形だからなんとか調べられたが…

とここまでは日付が変わって眠るまで。起きてからは呆然として何もせず。 大学でFerrenberg et.al. PRL69,3382(1992)を見る。良いと評判の乱数発生器と、良いと評判のMonte Carlo アルゴリズムを組み合わせて Ising のシミュレーションをすると2つが結託してナンセンスな答えが出ることがある。チェックが重要だね。とただそれだけで青木先生だったか「どの物理学者もそれに載せるために死に物狂いで頑張る」という Physical Review Letters に10年前は載ったわけだ。

NにそそのかされてEinstein 選集2の統一場理論のところを眺める。現在の素粒子理論家のやっていることと比較するなら、それほど formal で sterile なことをやっているようには見えない。

大学でBから my line の話をされるが、僕は面倒避ける代と思って何もせずNTTにする可能性大なり。

売り物の C コンパイラを買うのは馬鹿らしいがWindows でグラフィックスを使って計算結果を可視化したい僕のような人には GrWin が役に立つかも知れぬ。僕のように古い Cygnus の beta19 で使う場合は -lGrwin -lgdi32 -luser32 というおまじないが必要。画面表示を担当する独立のプログラムがVisual C++で書いてあって、GNU C他で書いたプログラムからプロセス間通信するという外道である。


Mar 7 02:07

訂正。ひとつ下の記事の「〜はご存知だろうか。」の〜は微妙に間違いだった。続きの説明は完全に間違いだ。4元電流密度からξ∂μνAνを引くとき、ξ≠1 なら Fourier 変換して考えれば Lorenz ゲージになる(多分)。いつのまに初期条件が拘束されたのかさっぱりわからない。一方電荷密度は変えずに、電流密度に 勝手な定数×∂ij Aj を加えると Coulomb ゲージになるのは事実(だと思う)。こちらが拘束系のままなのは理解できる。なにもかも駄目だ。


Mar 6 23:47

6日の日記。こないだの週末の天候が悪かったので晴れた今日はふとんをほすため学校に行かず家でじっとしている。昼食にマクドで安売りを利用してビッグマックとフィレ=オ=フィッシュを単品で買って帰ってきて家で紅茶を入れて食べる。バリューセットよりカロリー/価格が良いと思われるが、如何せん体に悪そうだ。ふとんをとり入れたときあまりの気持ち良さに昼寝してしまう。夕食時いれたお茶に茶柱が立った。茶柱とは水面から垂れ下がるべきなのか湯呑みの下から立ち上がるべきなのかしばらく悩む。今回は後者。前者でなければならぬような気がするが、まあ珍しいことには変わりないので良しとする。

ネット上に落ちている面白そうな review を見つければ印刷という愚考を繰り返していたが、最近物理の場合はそういう review は同じ題目でも五萬とあることに気付き見比べてから印刷することにかえようと思う。Uに教えてもらったThe Net Advance of Physicsを見るなり、e-print archive で夏の学校の名前を入れて一斉検索するなりせよ。物理の図書館がここ数年夏の学校の講義録を買わなくなったので困っていたが、90年代後半以降なら困らないわけだ。Les Houches の夏の学校の1994年のページを発見する。なぜこの年だけあるのかと思えば、主催側にそもそも e-print archive をつくった Ginsparg 氏が入っていたからだ、と初めてこの Ginsparg 氏と CFT その他で名前を聞く Ginsparg 氏が同一人物であることに気付く。

Maxwell 方程式の電流密度の項に ∂μνAνを追加すると一見 gauge 不変性が壊れて死にそうだが、実は単に Lorenz ゲージになるだけなのをご存知だろうか。今日はこのあたりを Yang-Mills にどう拡張するか一日中四苦八苦していたのだが、結局のところ群G が作用している空間上の不変な関数 S(x) の極値を探す際、不変でない関数 G(x) の平方を加えた S(x)+G(x)2 の極値を探せばよいという当然の事実に帰着。今日一日はなんだったんだ… 勿論数学的にはもっと細かい条件がいるが、すくなくともこれでは初期条件が上手くないと解が作れない「矛盾した作用」になりかねない。というわけでそのあたり追求中。


Mar 5 18:19

5日の日記。昨日の Monte Carlo のバグは日記を書いた1時間後には解決した。GNU C の rand の実装が、連続する乱数間の相関の大きなものだったからで、別の乱数発生器を使うときちんと動いた。

というわけで大学で Numerical Recipes in C の該当箇所を見る。

rand 関数のせいでおかしな結果になった論文を図書館から追放するとそれぞれの棚にこぶし大の空きができるだろう
とある。今日知ったことだが in C と in FORTRAN77 の文章は殆ど同じでプログラム例に使う言語が異なるだけである。数少ない相違点として in C の乱数の章の初めにはANSI 標準化委員会への文句が1ページほど載っている。さてこの本に我らが英雄 Knuth の「準数値算法」が何度も引用されているので書籍部を見るが見あたらず。

少し古い g++ には数個乱数生成器がついてきたのだが、最新版にはないようだ。簡単に手に入る Monte Carlo 用の(おそらく)良い乱数器として the Mersenne Twister を挙げておこう。確かに数年前新聞で見た記憶があるが、そういう努力の必要性を実際にバグに遭って体感するとは当然当時は思わなかった。

S. Weinberg の量子力学を含むより広い体系を考えて量子力学自身の実験的検証法を考えよう論文(Ann.Phys.(NY)194,336(1989))を眺める。エルミート行列 A を2次形式 A(φ,ψ) と考えた場合 A(aφ,bψ)=a*bA(φ,ψ) であるところを、A(aφ,aφ)=a*a A(φ,φ)にまで緩めてみるんだって。( a* は a の複素共役。)

プリンタのインキをようやく買う。


Mar 4 23:21

4日の日記。昼過ぎ雨があがったのでお茶の DISK UNION まで行って中古CDに散財する。 今日は奨学金の関係の4年生お別れパーティがあるが、僕は帰省していることになっていたので行かない。懲りずにカレーを作る。

Nに追随して Ising のMonte Carloを daemon 法でするも、バグが取れず。

Everyone listen! 水素原子のスペクトルのn2重の縮退はルンゲ-レンツのベクトルから来るSO(4)によることを知っている人もいるかもしれないが、とある本に拠れば、保存量の概念を「ハミルトニアン H と可換な演算子」から「時間依存する波動関数上の演算子で、Schroedinger 方程式の解に作用するときは i(d/dt)-H と交換するもの」へ拡張すると、何とSO(4,2)まで広がって、全スペクトルはひとつの既約表現に含まれるのだそうだ。

しかし水素原子のスペクトルをはじめて求めた Pauli のとった方法が Runge-Lenz ベクトルを使った代数的な方法だったというのは、当時は行列力学しかなかったとは言え恐ろしいことだ。たしか Runge-Lenz ベクトル自身 Pauli の頃からすればそう昔の結果ではなかった筈だ。


Mar 3 23:06

3日の日記。茗荷谷からお茶大の横を音羽通りへ降り、雑司が谷のお墓の横を抜けて直接淳久堂の横に出る。随分久しぶりだ。いつのまにやら店舗が広くなっていて配置が変わっていたので当惑する。棚の間隔が開いただけだ。

ふと思い出したようにJIS規格をみる。CDのハードの規格、ISO 9660(=JIS X0606)およびその追記用拡張を眺める。CD-Rのハードの規格は見当たらない。CD-DA の規格はJISになっていないらし。日本規格協会から訳が、IECで原本が買える。兎も角 ISO 9660 に激しく読み取り修正コードが入っていることは確認した。CD-R は違法コピーの手段になるのは明らかだからいつどこで誰が焼いたか判るようハード固有番号と時刻が毎回書き込まれることになっているそうな。

春休みはいい加減CFTでも勉強しようか、と思うが名前からして共形不変なのにでてくる群が中心拡大されている(〜ちょっと理論が共形不変じゃない?)とはこりゃ何ぞ。藤川先生は判っているらしいが読んでも僕にはわからない。

Junku 堂の数学と物理の洋書の棚で古代からの field theory とあって、そんな馬鹿なと手にとって見ると体論の入門の本だった。

昨日大学で珍しくKに会ったときNを指すのに「奴」を使ったらKは聞くに耐えない野卑な言葉を聞いたかのように眉をひそめた。


Mar 2 22:07

2日の日記。I know many of you don't probably have interests in piano, but today I want to start first with saying a bit on it .... 散々けなされているがショスタコの15番はよいフーガだと言いたい。途中はとても読めたものではないとか、1年上のFさんなぞは読む労力にみあう曲ではないという、全くひどいけなされかただ。 言わせてもらえれば、フーガの構造を理解すれば譜面を読むのは難しくはないのだ。 テーマは確かにグロいが、Bach の同じ調性の 22番と似たようなものである。 free MP3 files は見当たらなかったので、MIDIを。 ショスタコ(15番のB)バッハ(22番のB)。 双方ともほぼ楽譜通り打ち込んだだけなので、実際はもっとよい曲です。特にショスタコのほうは早過ぎるし打ち込み間違いがある。

今日の行動。春休みには珍しく10時に目が覚めたので昼前に大学に行くという快挙を成し遂げる。数か月先にゼミで話すための準備で総合図書館に久しぶりに入る。昨日印刷したものを製本。ピアノ。物理図書館に行き文献渉猟。ピアノ。夕食。帰宅。帰宅途上に播磨坂の下で紺色の空に金星が輝く横を飛行機雲白く飛んで行くのを見る。紺というと透明感が感じられないので良くない。

今日コピーした論文は2+1次元の電磁気は3+1次元のChern類からくる項を付け加えると光子が重くなって云々。少なくとも前半はよい計算練習になる筈。出版されて6年後に straightforward but extremely lengthy なので計算略とあるところに間違いが発覚して erratum が出たという意味でも激しい論文だ。

最近饒舌だ。


Mar 1 23:13

sakura-ichirin

1日の日記。なんでもゼミで先週の続きでM君。今日は向き付き cobordism 環の構造を有限可換群を除いて決定するというところまで。相変わらずさっぱり。また明らかにまだ早い170ページの review article を印刷。

M君の話は来週も続くことになったので帰省はどうしよう。福山先生が夏に何を測りたがっているか理解するための文献漁りがだいたい完了したので帰りどきなのだけれど。