とんでもない進路の台風でした。
さて、今日で学会はおしまい。これで参加は2回目ですが、前回はイタリア帰りの直後で心が浮ついていて碌に聞いていなかったように思います。今回はかなり真面目に参加し、いろいろ考えることが出来たと思います。また、いろんなひとの後ろについていって飲むことができて人的交流を深められました。興味深い発表もあれば僕には興味のない発表もありました。研究の内容についてもいろいろ考えることがありましたが、お金を貰って研究をしているということについてもいろいろ思うことがありました。世の中の直接為になる仕事をしているお医者さんとか農家の皆さんがその対価としてお金を貰って生活できるというのは至極まっとうなことですが…また、中世なら錬金術師が貴族の望む夢を提供することで養われて生活していたというのも至極まっとうなことでしょうが、現在で例えば僕などがお金貰って研究しているというのはどういうことでしょうか。兎に角現在のシステムで何故かは判らないがお上にいただいているのだからその分は研究成果を出すように努めないといけないと思います。研究テーマに関しても、勿論僕はこれがとても興味深くて大好きだからやっているわけだけれども、トンデモの人たちもそれが興味深くて大好きだからやっているわけで、書類を書く際のでっちあげ理由だけではなくて何故これをやっているのかという説明責任が、お金を出してくださっているお上に対してだけではなくまずは自分自身にも必要かと思います。
25にもなって too naïve ですかね。
今日は午後のセッションが終わっても時間があったし、台風一過青空が誘っていたので、高知大学からはりまや橋まで 4km ほど歩いてみた。路面電車が通っている道は通行量が多くよろしくないので、すこし北側の住宅のなかの道を歩いた。高校生のころよく時間を持て余して学校から隣りかその隣りの駅までふらふらと歩いたのを思い出さなくはなかった。歩いているときにコンクリートで護岸された小川があるのも懐かしかったし、歩いているときに左手を見上げれば緑の山並が見えるのも懐かしかった。仕上げに高知城の天守閣にのぼった。ちょうど夕日が高知の市街地とそれを囲む山肌をこがね色に染めているのが360度見渡せた。天守閣は大阪城のそれにくらべればこじんまりしているけれども、今の大阪城のようなコンクリのまがい物ではなく木造の天井の低いもので、実際のぼってみると比較にするのもばからしいぐらいだ…とはいえ10年ほど大阪城ものぼっていないので、いま登ってみれば違う感想を抱くかも知れない。
兎に角、数日間はりまや橋と大学を往復だけの毎日だったが満喫できたと言えよう。
え?、結局、無事四国銀行のATMでお金を下ろせて事無きを得ました。ほかの銀行でも提携先なら下ろせるんですね。105円手数料が掛かりますけれども。常識がありませんでした、どうも。
さて今日は高知を台風が直撃。丁度大学の行き帰りは雨があがっていてよかったけれども、皆様のトークの最中はうなるような雨、窓に雨が叩き付けて恐ろしい音がした。
食事は東工大のみなさんの後ろについていってあいかわらずはりまや橋で飲む。いろいろ有り難い話を聞いたが、雑談は兎も角東工大グループの、Higgs branch での wall 解のモジュライの話は頗る素晴らしい話だ。一見モジュライ空間は±∞での真空のラベルごとに独立して存在しそうな気がするけれども、boundary component を付け加えてそれらをすべて張り合わせると Grassmannian になるという、これは素晴らしい話だ。
高知はなかなかいいところです。大学からも山並みが見え、それだけでもほっとできる。すっかり慣れてしまったけれども、東京の中心部の山の見えないことは異常な話だ。関東平野が広いというのもあるだろうけれども、ちょっとした丘だとすべて木が切り倒されて全面家になっているからという面もあるかもしれない。東京は思わぬところに崖があってそこだけ木が残っていたりするから。
台風がこちらへ向かっている模様。皆さん無事に東京に帰れるのでしょうか。雨も強くなりつつある。
徐々に所持金が少なくなってきたので銀行に行こう…と思いきや、旧さくら銀行が無い。調べてみると、最寄りの三井住友銀行は四国の反対側の高松まで無いらしい。今のご時世コンビニATMでもあるだろう…と思いきや、このあたりもコンビニはそこかしこにあるもののATMは皆無の模様。幸い郵便局のATMでキャッシュカードが使えるらしいので生きて帰れそうです。
これだけを鑑みても、郵便貯金サービスの地方へのお金の投下度が判るというものですね。純粋に市場経済にまかせてあれば、きっと僕はお金を下ろせずに終わっていただろうから。
学会初日。朝の3つ目に発表なので、きちんと起きるべく沢山目覚ましを仕掛ける。目出度くキチンと起きて、はやめにガラガラのチンチン電車を高知大学駅前まで向かう。これだけでかなり高知を満喫した気がする。一応地元の大阪にも阪堺電車があるけれども、何年ぐらい乗っていないかなあ…
夜は京都のみなさんと東京のみなさんではりまや橋ちかくの土佐料理の店へ行く。ひたすらお刺身。うまい。発表が終わってしまって気が抜けた。しこたま飲んだ。
Lauricella 関数というのを知った。超幾何関数の多変数への拡張らしい。
さてそろそろ学会だ… なのであるが、今日中に提出せねばならぬ書類があることに気付いて蒼白になる。各方面の援助で無事出せました。どうもありがとうございました。
朝から雨がぱらつく。昼に少々日が照るものの、夕方になって徐々に本格的に降り出したようだ。
研究室で、恒例の学会前の発表練習会というものを学生で集まってやってみる。先輩から有り難いコメントをいただいたり。僕は相変わらずちょっと内容を詰め込み過ぎなので、もうちょっと落ち着いて喋らなければ…別段話をおさめる為に早口になったとしても聴衆への伝達度がよくなる訳ではないわけだから。
皆様お早うございます。秋分の日ですね。
昨日は9月から新天地にいらっしゃる研究室の人々のための送別会でした。たのしく盛りあがる。就職して天王寺のあたりに暮らすと言うひとがいてびっくり。
非常にどうでもいいですが、Vodafone が世界で使える携帯の新機種を一気に発表しましたね。これとかですが、こういうのは非常に嬉しい。というのも、日本の携帯はある意味進んでいるのだけれども欧米の携帯と違う方向に発展しているので…リンクしたノキアの携帯は海外ではまあ標準的なものの発展系で、Bluetooth でパソコンとの連携が非常によく、住所録やらカレンダーが無線でパソコンと共有できたり、外でパソコンから無線で携帯経由でネットにつなげたり、またこんなソフトを使えば、パソコンでプレゼンをするときのページめくりができたりと非常に便利なのです。最近はノートパソコンを担いでいってプレゼンをする人が増えているとおもいますが、どうしてもスライドのページをめくるときにノートの場所まで歩いて行ってキーを押さないといけない。これが手に握った携帯から出来るとなるととても便利だと思います。現時点では、それ専用の presenter などと呼ばれるものを買うなり、無線マウスを手に握ってみたりなど無理をしないとできなかったのです。
とかというわけでこれが発売になったら携帯変えようかな。あ、でも今のノートPC Bluetooth がついていなかった。
キーボードを叩くとキーに応じて音が出るソフトを見つけていれてみた。心が軽やかになる気がする。すぐに飽きるとは思うけれども。即興ぽくっておもしろいのでこの日記を書いている音を録音してみました。ちょっと音が小さいですが勘弁してください。
今日は KEK までセミナーに行ってきました。セミナーというよりはむしろ F さん企画の小研究会という感じ。というのも、僕の次は同僚のN君、そのあとは理研のOさんというわけだから。
朝11時からだったのだけれども、八重洲からのバスが微妙に渋滞に巻き込まれて5分まえに到着。東京駅には十分時間の余裕を見て行ったのだけれども、筑波山行きのバスが2時間に一本しかなく…センター経由で行くべきだったか。言い訳は兎も角。こんなにぎりぎりに来た奴ははじめてだと言われる。春の学会もこんな感じのぎりぎり到着だったので、次こそ三度目の正直で大遅刻してしまうのではないか。反省しなければ…
東工大でやったときとほぼ同じトラペでやったにもかかわらず、2時間を費やす。これも F さんがはじめから review + 自分の話ということで通常の倍を割り当ててくださっていたからまあ悪くないと言えば悪くないのだが、良くないことは事実だ。
昨日は敬老の日ということで、実家の祖母に鉢植えを贈った。こんな花です。
数日日記を書かずに過ぎてしまった…
この週末はこのあたりはお祭りで、お囃子が鳴り響いて御神輿が練り歩いている。宮入まえには時代がかった行列まで出て風情がある。僕は小さいときは田舎だけれども新興住宅地に住んでいたので、都心なのに祭りが根付いているのは不思議な感がある。神輿を担いでいる皆さんはほうぼうでお酒を振る舞われて顔を真っ赤にしている。
某現象論やさんに下のインフラトンの話に関してコメントを頂いているのを発見。おっしゃることは全く尤もで、inflaton 場の inflation のスケールでの有効ラグランジアンが与えられていると思って、そこから場の量子論の議論をはじめることに関してはあまり僕は問題は感じておりません。僕が気にしているのは、では何故そんなに slow roll なポテンシャルがあり得るか?たとえば弦理論の中で slow roll なスカラー場の存在するモデルを構成出来るか?という問いを考えてみよう、という意味での「inflationの問題」に関してでした。僕の用語法が悪かったと思います。まだ頓珍漢なことを言っている可能性もかなりありますが…
この問題に関しては、そもそもどういうスタンスで研究をやれば許されるのかいつも困惑する。数日まえも助手の I さんに数時間議論してもらったのだが、何から何までわからなくて頭が非常に疲れた。
昨日とは日ざしは同じなのだけれども、風はすっかり秋であった。自転車を漕ぐと涼しいこと。
今日はいろいろと面白い論文がでていた。ゆっくり読みたいけれど、とりあえず学会へ向けて頑張らねば。
Veneziano-Yankielowicz の superpotential が何もわからなくなった。多価性は何なのでしょうか。Shifman 先生がいろいろ言ってはあるものの、深くて意味を汲めず。
今日は夏ですね。暑い。
Mathematica さんに計算をさせると一向に答えを出してくれないので、軽くサイクリングに出かける。非常にいい加減に進路を取っているとどのあたりをどちらむきに走っているのかわからなくなって、帰宅するのが予想よりも時間がかかってしまった。といっても山手線内なのですが。
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今日はすこし汗ばむぐらいの陽気。青空に誘われて自転車で繰り出すと、いろいろなところで秋祭りのようだ。小日向ではお囃子が聞こえるなあと思ったら、道に置いてある太鼓をひとりの10歳くらいの子が叩いているのだった。周りでは奥様連中が話をしていてほかにも沢山の子供がふつうに追いかけっこなどしていて、太鼓が日常に溶け込んでいるのが逆に奇異な感じを与えた。皇居のあたりまで出かけて、大学へよって帰る。よく通ったことのある橋が日本橋であるというのを始めて認識す。
夕食はなぜか RS 君の要望で本郷三丁目のスペイン料理屋へ。ワインまで頼んでなかなか美味しい。
超弦理論 で inflation を考えたい場合は、 pre-inflationary dynamics まで考えないと仕方がないのかなあと思う今日このごろであった… hep-th/9403058 ,hep-th/9503114 を読んで。勿論、それが真っ当な物理であるかと言うと難しいけれども…
なんだかとっても秋ですね。まあもう9月も中旬であるし…物性の皆さんは一足お先に青森で学会の模様。この調子だと非常に涼しいのではなかろうか。紅葉していたりするかもしれない。そこまでではないだろうか。兎に角うちの近くも彼岸花が咲いて、まさしく暑さ寒さも彼岸までですね。
風を通しながら家で久しぶりに楽譜を開いて平均律からいろいろと弾いていると、高校生の頃を思い出すものであるな。大学にはいったあとはあまり弾いていなかったからだろうか。
ところで、arXiv に出ていないWitten の論文がある模様。2002年のとある会議の talk の proceeding らしい。6次元のSCFTの話らしいが、当時そういうことを彼はやっていたっけか。兎も角マニアとしては蒐集せずにはいられないが、幸い学科の図書館で当該 proceedings は既に購入されてある模様で、月曜には読める筈。誰かが借りていなければ。
今日は多少蒸した。
94年のSeiberg-Wittenの原論文をいまさらながら読み返してみる…もう丸10年前になる。僕のいまやっている計算も本質的には当時のミラーの計算から一歩も出ていない訳で、困った話である。
スカラー場を濫用から守る会というのが出来たらしいですね。Cosmological な状況でのスカラー場の力学の conventional な話は僕は批判的に勉強したことが無いので何も言う資格はないですが思うことを書いておくと…
Inflation 中のエネルギースケールは Planck より充分低いと思われていますが、inflaton の転がりと重力の古典的な力学が拮抗するわけで、 inflaton のポテンシャルへの所謂 Planck suppressed correction は無視できない。というわけで、inflation はスカラー場を濫用しているだけではなくって、真面目に扱おうと思えば重力のループ効果も無視しては通れない。となると現時点では超弦理論をつかうかループ量子重力を使うしかない。僕の一応ある程度知っているのは超弦理論のほうだから、こちらでなんとか考えるという立場をとってみたい。しかし、百歩譲って量子重力の fundamental な定式化を知っているとしても、Planck-suppressed correction が無視できない状況で摂動計算をしようというのだからそもそも間違った道だと思われる…すべてが悩ましいですね。
今日は曇って涼しい…と思っていたら夕方から雨。一時は土砂降りで雷も鳴り響いた。部屋を暗くして稲光を楽しむ。
今日はなんだかうちから internet の繋がり具合が調子が悪いようで、特定のサイトが見えない。BBC News が見えないので痛い。大学経由でなんとかしのいでおります。
F-theory は面白い。