Nov 29 23:36, Princeton

今朝は # 先生のトークに出て、午後は長らく懸案になっていたノートの notation の調整をした。係数も一応すこしずつ合わせていくが、符号を合わせるのはややこしい。

夕方 % 先生と会って、ひとことふたこと喋っていたら、突然「その前置詞の使い方いいね!いろんな日本人英語聞いてきたけど、その from の使い方は面白いね」となって驚いた。最近あまり気にせずに適当に喋っていたことを認識した。


Nov 29 00:03, Princeton

昨日今日と数学科の研究会が続く。弦理論のひとも多少喋るので、それは聞きに行く。W 先生の講演も、何度も聞いていると門前の小僧という感じで概要がつかめてきた気がする。聴衆から質問が出て、「それは前の研究会の講演で説明したんだけど...」という返答がでて聴衆が笑ったのが面白かった。

昨日から # 先生も来ていらして、日本語ですこし議論ができたのも有り難かった。

やっとひとつ論文を投稿。とりあえずすこしほっとした。

久し振りに非日本人と論文が実ったのも良かった。こちらに雇ってもらっていて日本の知り合いとばかり論文を書いているのも申し訳ない話だったから。内容は十年前の duality が全盛だったころの雰囲気があって、革命に乗り損ねた僕にも当時の様子を垣間見られた気がした。

なんにせよ、これにかかりきりで他の共同研究が止まっていたので、そちらに本腰をいれないといけない。


Nov 27 00:25, Princeton

霧の研究所。

今日から一週間数学科で研究会なので人が一杯だ。ひとつ弦理論のひとのトークを聞く。今日はこちらでも別個にセミナーがあったので、ふたつセミナーに出たことになる。

朝は motor vehicle agancy に行って車の登録の更新、ついでに Target に寄って電気ポットを買ってきた。日本でよくある魔法瓶になっているものではなくて、台の上にヤカンが乗っているようなものだ。取り外して注げるのが簡便。


Nov 26 00:49, Princeton

数日で急に森の木の葉が落ちました。

昨日は雲一つない青天、休日が二日続いて流石に飽きたので、研究所に行って机に向かって勉強。流石に誰もいないので、いつもより集中してはかどった気がする。森も散歩してみるが、寒くてすぐに帰ってきた。

今日は朝起きて共同研究者にメールして、昼を食べて... とここまでは良かったのだけれども、窓からのあたたかい陽射しに誘われて昼寝をしてしまった。一応部屋の掃除とガスコンロを洗おうと思っていたのは済ませたが、それ以外は先延ばしだ。

夜は # 先生 % 先生ご夫妻が Thanksgiving party に呼んでくださって、おいしいご飯をいただけて満足だった。小学生と幼稚園のお子さんがいて、なんとも元気なことでびっくりした。久し振りに折り紙をしたりしてなかなか楽しかったが、すっかりいろいろと折り方を忘れてしまっていることに多少ショックでもあった。


Nov 24 00:03, Princeton

夕陽を浴びる森の上にのぼる満月。

今日は black friday。青天に誘われて Nassau 通りまで自転車で行くが寒い。寒いのに通りは人であふれている。Soupman でスープを食べて暖まる。

春に閉まった書店のあとにまた本屋が入ったようだったから行ってみると、学術書が案外揃っていて良い。やはり大学の近くの本屋はこうでなくてはいけない。Amazon があるとは言っても、背表紙を眺めて手に取れるのには敵わないだろう。早速ミケーネ文明の本を買った。年会費 $15 で本が一割引になりますが、と言われて珍しく悩まず加入した。もとが取れるかどうかは微妙なところだろうが、こういう大型チェーンでない本屋さんには頑張ってもらいたいことでもあるし。今度からなるべく本屋はここにしよう。

そのあとは black friday の安売りがなにかあるかと思って車で 30分かけて Apple Store まで行ってみた。運転および地図を読む練習ということで、前回行った所とは別の Bridgewater にある店に行ったが、モールの駐車場からの眺めが絶景だったのでそれだけでも行った甲斐があった。川の向こう岸の森の紅葉が夕陽に燃えているところに満月がのぼっていた。iWork だけ買って帰ってきた。しかし昨日とは一転、モールはひどい人混みだ。


Nov 22 22:42, Princeton

Thanksgiving の日は買い物にはいかないものらしい。がらんとした駐車場にありえない赤さの木々。晩秋の風景。

なんだか時間が経つのがはやい。月曜だか火曜には朝に雪が降ったらしいが、寝ていて見逃してしまった。非常に大きな雪のひらだったらしい。しかし昨日あたりから暖かくなって、今日の昼は20度を越えた。またすぐ寒くなって夜は零下に逆戻りという予報だ。

共同研究をしている同僚が倫敦から戻ってきたので、議論が黒板で出来るのは有り難い。あまり新しい内容には残念ながらならなさそうだが、詳細を理解したということは言えるんではないか。

月曜の夜は眠れなかったので、折角だからと計算をはじめたところ、あまりに綺麗な答えが出て、ますます眠れなくなった。そうやって遅くなっても、朝も遅くまで寝ていればいいので呑気な生活だ。結局昼食直前まで寝ていた。研究所での昼食を逃すわけには行かないので、これ以上は生活周期は乱れないはず。

最近のセミナーを記録しておくと : 月曜は大学で % さんのセミナー。本題はよくわからなかったが、途中の解析が面白かった。火曜も大学で # さんのセミナーがあったはずだが、部屋で計算していてサボってしまった。# さんは本当は別のところでポスドクをしているのだが、彼女がこちらの大学にいるので長期間こちらに滞在中らしい。なんとも融通の利く職業だ。水曜はここの postdoc の & が multiple M2 の上の理論の話。non-associative とか 南部括弧とかが出て来る怖い話だが、BI-on の類似物を考えようとするとそうせざるをえないというのはもっともだ。

今日から Thanksgiving 休暇だ。昼に買い物に行ったらがらがらでびっくりした。本屋に寄ろうと思ったらそちらもそもそも閉まっていて困った。夜はカレーにする。

昨日は実家から荷物が届いた。僕が海外で辛い生活をしていると勘違いしているらしいと苦笑していたら、早速今朝はいろいろホームシックな夢をみた。夢の中では実家は建て替える前の古い間取りだった。


Nov 18 22:33, Princeton

土日は家でのんびりする。曇って雨が降ったり止んだりするので外へ行く気もしない。

今日の夕方は Wolfensohn hall で音楽会だったのでそちらには行ってきた。曲目は Bach の Viola da Gamba ソナタ 及び ラフマニノフのピアノとチェロのためのソナタ。気に入ったので早速家に帰ったらラフマニノフの mp3 を買った。

知っている例がみなそうだから、N=1 SCFT4 は全てそうなんではないかとここ数ヶ月思っていた性質があったが、残念ながら反例を見つけてしまった。


Nov 16 23:49, Princeton

今日は、出張から帰ってきた # 先生を捕まえて、最近先生の出したあの論文に関してこういうことをしてみたんですが... と話をしようとしたのだが、話をするまでもなかった。というのは、月曜日の夕食の際に & 先生に話してあったのを既に聞いたということで、さらに、丁度それと全く同じ話を出張先で % から聞いてきたよ、議論にあるギャップも全く同じだ。ということだそうだ。

メールを書いてみろと言われたので取り敢えず出しておいたが、どうなることやら。まだはじめたばかりで、ほんのすこししか結果は無いが、それでも他にやっている人がいるというのを聞くのは心臓に悪い。その後は一日茫然としていた。まあこうやって情報が速いのはここにいる利点なのかもしれないが。


Nov 15 23:59, Princeton

芝生を染め分ける落ち葉。

もう木曜日だ。時間の経つのが早い。

火曜日は、ここ数ヶ月ぽつぽつとやっていたことを実は某先生と学生さん達がやっていてもう論文を準備中だということを聞いて心が穏やかでなかった。某先生とすこし議論してみるが、個人的には話の筋書きに納得できない点があるので、なんとかしてみたいところだ。

水曜日は、それとは別の話題で、ここ二週間どうやっていいかわからず行き詰まっていた計算に突破口が開けて、倫敦にいる同僚と非常に喜んだ。マニアな話題でも進展があるというのは何とも嬉しいことだ。

今日も相変わらずいろいろと議論をする。某といろいろ雑談をするが、彼は僕より年上だろうに随分若いことを言っていてびっくりした。夜は大学に日本からきている経済学の友人と多数で食事に。


Nov 12 23:14, Princeton

今日は曇。セミナーは物性の人で、2+1 CFT の話、実際の物質がちゃんと出てくる。それでいて AdS/CFT も引き合いに出されて面白い。

夜は料理をするのが面倒だったのでセミナー後の食事についていった。僕以外は偉い人ばかりで困るが、いい加減その状況に慣れてきてしまった気がする。Mediterra に行くが満席で、インドカレー屋に変更。体が温まって良かった。そもそも今晩は 5 度あるので、それもあわせるとかなり暖かく感じる。

研究はいろいろと行き詰まっている。


Nov 12 00:34, Princeton

寒くなってきて休日に外に出かける気もしない。とりあえず共有のピアノ部屋までは行って練習はするのだが。昨日は豚じゃがをつくって鱈腹食べたら眠くなってしまって前後不覚に寝てしまった。

今朝は出張に行く % さんを駅まで送るため、8時半に外に出てエンジンをかけようとすると、フロントガラスが見事に霜におおわれていた。あたりの芝生もすっかり霜がおりている。暖房を全開にして融かすまでに時間がかかった。

あとは最近のできごとで書き忘れていることといえば、胡桃が Wegmans に並びはじめたのを早速買ってきてあったので、暇があれば割って食べているぐらいか。


Nov 9 23:09, Princeton

昨日今日は E 型の 7-brane の勉強をしていた。難しい。7-brane 単体なら duality を使えばなんでも出来そうだが、3-brane があると途端に難しくなる。

あとは arxiv から論文を取ってくる補助をするプログラムを書いて遊んだ。


Nov 7 23:52, Princeton

昨日の夜は何か面白い対応が思いついたつもりで、起きだして手を動かしてみたら、全然ダメだということがわかって悲しくなって寝た。

今日はますます冷える。朝方は零下になるという話だ。家の中は暖房が効いているからいいのだが ...

Group meeting は楽しめた。10d/11d の計量が黒板を乱舞する。 Speaker はアイルランド西岸出身で、名前がゲール語で読めない。単に正書法を理解していないからなのだが、mh は基本的に u/v/w と発音するらしいなど。

発音といえば、昨日昼食時に Argyres をどう読むかを教えてもらった。ギリシャ語なので、gy は喉の奥のほうで ギー と言うらしい。というのは彼の直接の知人のみなさんが教えて下さった話だが、#によれば銀という意味で、フランス語の argent と同じ単語だそうだ。皆で # の何でも知っているのに感心した。


Nov 6 22:07, Princeton

Olden Lane から Mercer に曲がってすぐの大木を下から眺める。

今日は冷える。朝方は1度まで下がるという予報だ。今日は特に取り立ててなにもなく、おとなしく勉強する。

昨日は大学でセミナーがあったので、自転車で行ってきた。Conifold に D7 を沢山入れるという話でなかなか面白かった。こんな簡単な設定でもまだまだ色々出来るものだ、と感心したので、いろいろ関連して出来ることがないか考えてみる。研究所までの帰りに自転車で Nassau 通りまで出てみる。低くなりはじめた太陽に映える紅葉が何とも言えない。ここは素晴らしいところだ。


Nov 4 23:29, Princeton

三本の木が対照的です。色づく森の葉。

今日から冬時間だ。朝は一時間早く起きたことになって得をした気がするが、夜は日の入りが急に一時間早まってしまう。これは少々さみしい。

今日も家でのんびり。寒くなってきたので自転車に行く気もせず、研究所の周りを散歩して紅葉を眺めるぐらいだ。

京都にいたときにはじめた共同研究は残念ながら壁にあたってしまってしばらくお蔵入りということになった。もうひとつの話は進んでいるような進んでいないようなところで、どうなるのかわからん。


Nov 4 00:27, Princeton

今日も外は冷たい。しかし身の引き締まる、心地よい冷たさだ。買い物に行くため車で通った Mercer 通りの紅葉の綺麗なこと。これももう十日もすれば見納めだろう。帰りは Route 1 を回って Alexander から戻ってきたが、こちらも橋に下るところの森の紅葉に夕陽が映えて見事だった。

一週間家で新 OS をつかってみて問題がなさそうだったので、研究所においてあるもう一台の mac も OS を入れかえた。買い物に行く前にはじめてほうっておいたので、戻ってきたら出来ているかと思っていたらハードディスクにエラーがありますと出て止まっていた。まあ修復を掛けてもう一度やりなおす。日が暮れるまでには完了。

写真を日記に追加するスクリプトも Leopard にして動かなくなっていたのを修正したので、これで写真が更新されるようになったはずだ。


Nov 2 23:31, Princeton

飛ぶように一週間が過ぎる。昨日は鼻をかんでばかりだったが、今朝おきたらほぼ快復していた。これを戒めにしてこの冬は気をつけよう。

勉強はあまり進まず。こちらの % 先生が現実と関係ない純粋な場の理論の論文を出したので驚く。LHC がはじまるのに現象論をやらないとは何事だといつも公言なさっていたのを何度も聞いていたからなおさらだ。そうして自分はそういう話を各地で吹聴していたのだからみっともない限りだ。何にせよマニアックで面白そうな論文なので読んでみようと思う。

今日は昼に研究所に行ったら、丁度君を探してたんだよ、と同僚に呼ばれて、夕方に数学科の勉強会に顔を出すことになった。Instanton 数え上げの話だが、僕のマニアな論文に興味を持っていただけるというのは有り難いことだ。全然準備せずに行ったので何度もしどろもどろになったが、最終的には伝わったんではないかと信じたい。


Oct 31 23:26, Princeton

Ladybugs.

日曜の夜から風邪気味だ。熱が出るまでではないが、はじめは喉が痛くて、今日になって喉はおさまったが鼻がつまってうっとうしい。

日曜の夜は特に冷えて、明け方1℃だとか言う予報だったので、この秋始めて暖房をつけようと思ったらスイッチを入れてもラジエーターが暖まらない。10月のあたまに、冷暖房を切り替えたという案内が来ていたのに、これは変だ。これは困った、といろいろやっていると、切り替えを冷房にして、おもいきり温度を冷やすと、温風が出てくることがわかった。ここは温水/冷水を宿舎のまんなかのボイラー室で準備して、それを各部屋にひいてきてクーラーにまわすなりラジエーターに通すなりしているのだが、バルブの切り替えがちゃんとできていなかったらしい。まあしかしサーモスタットは温度を冷やそうとして風を出しているので、つけたままにするとおかしくなってしまうだろうから、しばらく部屋を暖めてそのあいだに寝てしまう。月曜朝に早速 housing の Andy に電話をして修繕してもらった。

昨日の夜は東大のお偉いさんが研究所に視察に来たので、所長邸での夕食にお呼ばれしてきた。半年ぐらいぶりにスーツを着たが、所謂スーツに着られているような感じで我ながらみっともない。各学科からひとりふたりずつ呼ばれて、合計10人ぐらいだったか。おいしい夕食が食べられて良かった。

今日の昼は暖かくなって20度ぐらいまであがった。お茶の時間には Fuld Hall 前で陽にあたって歓談していると、てんとう虫がたくさん日向の壁にとまっているのに気付いた。彼らも太陽をもとめてきたんだろう。

となりの部屋の #が、来年の夏でチェコに戻るという話を何故か東京の友人から聞いたので、本人に聞いてみたら、なんでも国から自分だけでなくてポスドクを二人五年間雇えるだけのお金があたってしまったそうだ。急に応募書類を書くほうから見るほうに変わっちゃって困ったけどなかなか面白いね、という話。

あとは無理しない程度に勉強。

月曜の実験のひとのセミナーでは、理論のパラメタ空間から実験結果のパラメタ空間へのマップは非常に複雑なので、どうやって実験結果から理論を決定すべきかという話をいろいろやっていた。何にせよ多変数なので、論文にのせるときに二次元のグラフに落としてしまうとかなり情報が落ちてしまうのでどうするかということらしい。そもそも他のパラメタを落とすときに、そちらを積分するのか、最大値をとるのか、等でグラフも勿論変わってしまうので、多パラメタのままデータを配布するにはどうすればよいか、など。Information metric とかいうのをつかうとパラメタの空間の reparametrization で不変な自然な距離が定められるとかで、% が非常に喜んでいたら、このトークはいろんなところでやったがここで反応してもらえたのははじめてだと言っていた。