Jan 30 23:24, Princeton

今日の $ のセミナーは来週頭に出るはずの論文の話。簡単な議論で面白いことがわかるというのはよい。いい加減ぼくも超対称性の破れの勉強をしないといけないのかもしれないと思った。

しかし相変わらず自分はひたすらテクニカルな話。今日は必要に迫られて文献を解読する。不必要なくらい一般化して定式化してあって、ずっと abstract nonsense だと思っていたが、まあ多少物理的な疑問を解決するために使えるはずだから読まざるを得ない。

というわけで金曜夜だ。一週間進展あったようななかったようなである。


Jan 29 23:26, Princeton

今日は青天。気温も 2 度まで上がった。太陽が白い雪に反射されて眩しい。

% が最近やっていたという話を # 先生に説明していたところに混ぜてもらって教えてもらった。これは超対称場の理論が好きなひとなら非常に面白い話だ。

一方、自分が最近とりくんでいる内容はあまりに技術的だが、一度気になると解決するまでやりたくなるもので、相変わらず式変形と格闘する。


Jan 29 00:02, Princeton

昨晩は遅くなって雪が降ったようで、目が覚めたらまた 2cm ぐらい積もってまだ雪がちらついていた。しかしお昼まえには気温が氷点を越えて雨に変わったため、雪が半分融けてシャーベット状になってしまって、これは歩きにくくて困る。融けた水が雪の下にたまっていたりするので始末に負えない。

家に帰るときはもう日が暮れたのにどうもいつになく暖かいとおもったら、気温が 3 度もあった。

どうもここ数日やっている計算がうまくいかないのは、定式化 A と定式化 B で導かれた結果をちゃんぽんにして使っているからであるらしい。定式化 A は知っていたが定式化 B は知らなかったのにキチンと B のほうを勉強していないのが良くなかった。B のレビューをみると、A と B は通常の状況では同じと書いてある。いま調べている対象はまさにその範囲外だ。


Jan 27 23:29, Princeton

今朝起きたら、メールで数年前の論文の式変形に関して質問が来ていた。言われてみれば案外微妙なところで、おそらく当時は何も気にせず通過していたように思う。というわけでそれを思い出す/正当化するのに一日費やした。最終的には問題なかったことが判ってほっとする。

iLife の新版を注文していたのが届いた。iPhoto で写真を整理するときに顔の自動判別をしてくれるようになって、まずこれまでに撮った写真の顔が自動で振り分けられたのだが、僕と兄を見分けるのはやはり難しかったようだ。どこで写真を撮ったかも地図上に表示されるようになって、昔の位置データのない写真に場所の情報を追加していたら楽しいのだが時間がどんどん経つ。

秋頃から作っていた arxiv/spires 論文専用管理ソフトを公開した。周りの同僚にも宣伝してみたが、パソコンオタクには受けが良いようだ。


Jan 27 00:15, Princeton

今日は昼間は0度。池も白旗に戻ってスケートをして良くなったが行くのは止めておく。

#-% の定理で AdS/CFT をやっている人にも著名な % 先生が今学期数学科に来ていらっしゃるのだが、昼食時に質問があるんだけれどあとで時間があるかとおっしゃる。% 先生が知らなくて僕が知っているはずがないだろうと思って話を聞きに言ったら、古典群の表現二つの積の分解の公式を知らないかという話で、確かにそれなら物理屋のほうが知っていて良さそうだった。しかし予想の通り僕も知らないので役に立てないという残念な話。

そのあとは相変わらずブラックホールの計量に取り組む。


Jan 25 23:37, Princeton

昨日は昼食後に午後の光が気持ち良く昼寝をしてしまった。夕方になって Wegmans へ買い物に。暗くなってからピアノ。

家に帰って買ってきた有機農法林檎ジュースを飲もうとしたら、丁度賞味期限を過ぎたところだということがわかって捨ててしまった。日本のものなら賞味期限を少しぐらい過ぎても大丈夫だと思うが、こちらのもので賞味期限がすぎたというとトンでもないに違いない。オーガニックのを買う場合は Whole Foods へいかないと品がはけていなくていけないという教訓を得た。

今日はかねてから懸案だった部屋の掃除をする。部屋の空気を入れ替えようと窓をしばらく開けてみる。幸い今日の昼は外気も -1 度でさほど寒くないのだが、それでも長くは空けていられなかった。部屋の中でセーター無しでいられなくなったあたりで閉めてしまう。

また夕方から街にいって喫茶店でコーヒーを飲みながらデニッシュをかじり、本を読む。戻ってきてピアノの練習。


Jan 24 01:13, Princeton

最近の気温の変化は著しい。水曜が最高 -4 度/最低 -9 度、木曜が +4 度/ -10度、今日は 12度/ -6 度。明日は 3 度/ -11 度に戻るようだ。

一昨日の水曜日はどうも昼食後頭痛がして調子が悪いと思って家に戻ったら熱が8度あった。というわけでそのまま夕方まで寝る。なんとか夕食を作ってきちんと食べて、風邪薬を飲んで朝まで寝た。

インフルエンザかと思って慌てたが、数日の不摂生が祟っただけだったらしく、木曜も昼食を研究室まで食べに行った以外は家で寝ていたら夜寝る前には平熱に戻った。金曜日は普通に活動。

しかしもうこの寒さにも慣れたと思ってちゃらんぽらんな生活を数日していたら如実に体調に現れたので、冬を舐めていてはいけない。

といいつつ早速1時まで起きていてはいけない。寝よう。


Jan 20 23:47, Princeton

今日は雪があがって、青天に白い雪が美しい。2cm ぐらい積もったのではないか。

12時すぎに食堂へ行こうとしたら、同様に丁度食堂に行こうとしていた #先生に矢張外国人は就任演説に興味がないんだな、と言われる。真昼に演説とは知らなかった。確かに食堂に行くといつもと違ってガラガラである。10分後ぐらいに急に人がきたのでどうなっているのかと聞いたらば、丁度演説が終わったのだとか。

そのあとはオバマが拷問を違法とするかしまいか、そもそも拷問は良いことか悪いことかというので象牙の塔の大激論になる。大体僕にはテロを防ぐためといって拷問が良いことであるというのが、こういう環境でいて話にのぼるというのが驚きだったのだが、今も戦争をしている国から来て、兵役もきちんとこなしている人の考えは違う場合もあるようだ。

テーブルではイタリア人日本人が特に拷問否定派だった。これは戦後に連合軍に徹底的に平和意識を植え付けられたからではないかと勝手に思った。


Jan 20 00:10, Princeton

今朝も雪がちらつくなと思っていたら、昼前からかなり本格的に降り出した。気温が0度付近だからか、すこし湿った牡丹雪がしんしんと舞っているのは良い。居室の窓から見える赤い実のついた木に白く積もるのも美しい。

研究所の池も氷が充分張ったことを示す白旗が立ったので、同僚連中と上を歩きに行ってきた。

計算は多少進んだ気がしたので TeX のノートにまとめていたら、すこし議論の間違いが見つかった。


Jan 18 23:25, Princeton

昨晩はまた雪がちらついて、朝起きるとまたあたりは真っ白。日曜は除雪車も早朝には来ないようで昼前まで道も真っ白だった。気温をみていると昼過ぎには久々に0度を越える。すると芝生にうっすら積もっていただけの雪がみるみる消えて行くのが面白い。結局4度まであがったようだ。

というわけで街までいって本屋と喫茶店、ただしい週末の過ごし方だ。随分暖かくて、毛糸の帽子と手袋が無くても外を歩けるのは素晴らしい。Palmer Sq. の Chez Alice でいつものようにデーニッシュをかじろうと思ったら売り切れで、かわりに quiche を買った。これもおいしい。

そのまま Whole Foods で買い物。アメリカでは冬になると温州蜜柑とほとんど大きさのオレンジの仲間で Clementine (クレメンタイン)というのが、やはり温州蜜柑のように箱詰めだったりネット入りだったりで山積みになって売られている。それを今回初めて買ってみた。これまでは毎冬スーパーで横目に眺めつつ、西洋の蜜柑は剥きにくいので箱入りで沢山買うのも如何なものだ、温州蜜柑は英語では Mandarin というはずだったがそれは並んでいないし、と敬遠していたのだ。

食べてみると、手ですぐに剥けて味も少し濃いが温州蜜柑と似たようなものだ。冬になるといつも蜜柑が恋しかったが、もっと早くからこれを買っておけば良かった。更に愚かなことに、Wikipedia によれば Clementine こそ Mandarin (学名: Citrus reticulata) の一品種で、温州蜜柑は近縁種だが別種の Citrus unshiu、英語では Satsuma。分類にも諸説あり、店頭ではそもそもどれもこれも混同されるとある。

というわけでこれまで敬遠していたのは全くの勘違いだった。思い込みは怖いということが再度わかった。


Jan 17 23:53, Princeton

相変わらず昼でも -6 度、寒い。学期中は土曜も食堂で昼食が食べられるのを思い出したので寒いが出かける。その後はピアノを弾きにいってみた。

夕方はのんびり昼寝。

どうも計算がうまくいかないと思っていたら、そもそも昨日やったつもりの一般論に間違いがあったことがわかった。当然のことだが、はじめに簡単な例で確認しておくべきだった。


Jan 16 22:44, Princeton

今日は昼でも -5 度より上がらなかった。全く寒い。ずっと零下なのに徐々に芝生の雪が減っていくのは謎だ。

あとはごく普通に勉強というか研究というか。


Jan 15 22:14, Princeton

雪です。気温も-5度程度で、寒い!

昨晩は雪が降って、朝起きると一面真っ白だった。気温もずっと零下だから、融けもせず粉雪がそっと積もっている。風が吹くと木の枝に積もったのが飛ぶのが見える。池の氷の上にも新雪が積もって美しい。

今日は印刷しただけで積んであった論文をいくつか読もうと頑張った。

飛行機がハドソン川に不時着した。落ちたところは幸い観光、通勤用フェリーが頻繁に通っているところで、全員すぐに救助されたというのもめでたい。La Guardia から離陸したが、上昇途中に雁の群れにあたってエンジンを全てやられたらしい。マンハッタンに落ちていたら大変なところだった。それを川面に持っていった操縦士は見事だ。


Jan 15 00:14, Princeton

今日は最高気温が零下。まあ昼間はそれでも外を歩いて寒くはないのだが、日が暮れると堪える。池も表面が凍ってきたようだ。

書いていなかった旅費の書類を処理するなど。あとは相変わらず諸方にメール。研究は論文を読んでいただけで別に進まず。


Jan 13 23:08, Princeton

時差ボケで眠い。しばらく日本に居たので、ここの食堂の昼食の量の多いことを再認識した。とはいえぺろりと入る。

研究所の一部の部屋で暖房が利かなかったらしく、先生方が昼食時に文句を言っていた。幸い僕の部屋の暖房は問題ない。午後に人が来ておりすぐに修理されたようだ。どこかパイプがつまっていたとか。

夕方は計算していると $ が楽しそうな顔をして部屋に呼びに来たので何かと思ったら、今日は学期初めの立食パーティだった。僕がいった頃には寿司はすっかりなくなっていてワサビだけが残っている。その他のお皿は無くなるとまた追加を持ってくるのにお寿司は結局二度と来ず。

Kerr/CFT の論文の計算を追ってみた。追ったからといって理解が深まるわけでもないということが判った。


Jan 12 21:29, Princeton

不忍池の弁天さん。

飛行機は夕方だから、11時のチェックアウトまでホテルでのんびりして、上野駅へ向かう。折角だから弁天さんにお参りしてからにしようとお賽銭をいれて建物から出てくると、知った顔がある。丁度 IPMU 訪問中の # だった。イタリア人の知り合いとこんなところで会うのも偶然だ。というわけで近くの喫茶店で一時間ほど四方山話をする。

京成で成田まで、祖母に借りていた携帯を宅急便で送る。Continental を使ったが、この飛行機は内装は随分綺麗で、席についている画面もタッチパネル式になっていた。はじめはなかなか眠れず、The Matrix など見たり本をよんだりして時間を潰す。途中からかなり揺れて怖かったが後半は寝てしまってあまり覚えていない。天候のせいか、通常の大円軌道でなくて随分南よりの経路を通った。Vancouver あたりからアメリカ大陸にはいる。

入国審査では10本の指すべての指紋をとるように仕組みが変わっていた。二ヶ月前からだとか。これまでは両手の人さし指だけだったのだが。

週末に雪が降ったらしく景色は真っ白だ。着陸したときは青天だったが、電車で家についたころには真っ暗。眠くて12時間ぐらい寝る。

12日は研究室へ行って郵便物を確認するなど。昼食後は冷蔵庫を埋めるため買い物に。夜はピアノを弾いてみた。今日は昼3度、朝型には-7度になるらしい。

日本にいたあいだに Monty Python の DVD 全集を注文しておいたのが届いていたので毎日すこしずつみることにする。今日は Episode 1, 有名なのはこのスケッチ

Common Errors in English Usageという本も買っておいた。説明も面白く書いてあってよい。


Jan 10 23:34, Tokyo

今日は晴れて暖かかった。のんびり神田の本屋街へ行く。こないだ買ったイタリアの歴史の本で触れられていたからデカメロンを買おうと思ったが、抄訳しか売っていなくて断念。非英語の本を英訳で読む理由がないが、諦めてアメリカで買おうか。

結局イタリアの傭兵隊長の話の本と、岩波文庫でコーランを買った。こちらも数カ月前に買おうか悩んだが英訳を読んでも仕方あるまいと先延ばしにしてあった。

昼はまた瀬左味亭へ、本郷キャンパスも散歩してみる。夜はスピガに。数年前の生活していたあたりに宿を取ったのは感傷だ。

明日は夕方に飛行機が発つ。


Jan 9 23:20, Nagoya

今日は Argyres-Seiberg の話。これもいろいろ質問していただいてよかった。2時間ぐらいかかった。

夜はまた皆さんで大学近くの中華屋に。その後新幹線で東京まで。不忍池近くのホテルを取ったら、思いのほか繁華街に近くていかがなものである。

昼に大学の書籍部で岩波の「科学」の最新号、ノーベル賞特集を買った。章を取った先生方とは直接ほとんど面識はないが、寄稿なさっている先生方はほぼ知っているので読んでいて面白いものだ。いい買い物だったし、新幹線の時間が潰せた。


Jan 8 23:20, Nagoya

朝起きて髭を剃ろうと思ったら、持ち歩いている髭剃りを京都のホテルに置いてきたことに気付いた。そういえば洗面所に何か置き忘れていないか確認しなかった。ホテル備え付けのものはどうしても小さくて剃り辛いし、なんだか無駄遣いのように思えるので持ち歩いていたのだが...

今日は名古屋の弦理論グループでセミナー。セミナーをさせてもらえるよう頼んだ際に、二つの論文のどちらを話しましょうかと聞いたら、では一日一つずつ二日やってくださいということになって、自分の仕事が宣伝出来て有り難いような、沢山喋らねばならず大変なような。特にこちらのセミナーは時間制限なしで聴衆が満足するまでということだから。

結局今日は休憩を挟みつつ2時間半話した。いろいろ質問を下さって良かった。

昼は生協で台湾ラーメン; 夜は鶏の店に行った。両方とも名古屋名物らしい。


Jan 7 23:23, Kyoto

今朝は朝起きてテレビを付けたら必殺仕事人の再放送がやっていたので、朝食に行って戻ってきたあともお仕舞いまで結局見てしまった。

その後は研究所に来て返事をしていないメールがいろいろと溜まっていたのに返事を書く。昼は今出川通の かもん に入って鳥なんばを食べる。

昼過ぎは宇宙論の方のセミナー。夕食はみなさんとお好み焼き屋に行った。そのままバスで京都駅まで、名古屋まで新幹線。百万遍から京都駅までのバスの時間と、新幹線で掛かった時間があまり変わらない気がした。

ここのホテルはネットにきちんと繋がった。というわけでメールの返事の続きを書く。一応返事をしなければならないものには全部したつもり。


Jan 7 17:45, Kyoto

5日は朝に七草粥を作ってもらって、京大まで電車で移動。淀屋橋で何も考えず京阪特急に乗ったら何故か枚方市どまりで乗り換えねばならず少々手間がかかった。変な特急もあるものだ。ホテルは去年3月に使ったのと同じところにした。スーツケースを置いてから大学へ向かう。

ちょうど仕事始めで記念撮影と軽い昼食が出たところに潜り込む。 その後は皆さんと雑談やら議論やら。改築なった湯川記念館は木の床がいい味を出している。しかし廊下に暖房が入っていないので、癖で居室のドアを開けておくとどうも寒いので主義に反するが閉めてしまうことにした。Kerr/CFT の論文を書いた人が沢山いるのでいろいろと教えてもらう。やはり自分で仕事をした人に聞くのが一番だ。

学生/ポスドクのみなさんと生協で食事をしてから今出川通の帰り道をあるいていると、ふと覗いた喫茶店で #先生と $さんがお食事中だったので厚かましくお邪魔して四方山話をする。

そうしてホテルに戻ると部屋の LAN コネクタが死んでいてネットに繋がらず。ロビーのビジネススペースなるところにも LAN コネクタがあってそちらには繋げたのでまあメールの返事はできたが、日記を書く気にもならず間が空いた。

6日も朝から研究所に来ていろいろとメールに返事。昼は自分のセミナーで、また a 定理の話をする。皆さん興味を持っていただいたようで良かった。セミナー後も # 先生と % 君と数時間議論。時間はかかったが両者ともこちらの議論に納得していただいたようだ。夜は中華屋に行った。これも美味しい。

以上書いておいた日記を思い出したうちにインターネット上に反映させておく。


Jan 3 22:48, Osaka

参道から鳥居を振り返って二上山を望む。

新年。三が日はもう過ぎてしまおうとしている。2年ぶりの日本での正月というのはいいものだった。地元の神社にきちんと初詣出来たのも嬉しい。このあたりは古墳がたくさんあって、神社もそのころ創建という言い伝えである。

おせち、お餅、お雑煮、おぜんざい。

姪とポニョの歌など聴いていると、同じ久石譲の作曲だった NHK の「人体」の音楽を懐かしく思った。放送していたころは毎週楽しみにしていたものだが、と調べてみると、もう20年前の話だ。CD を注文してみる。