Jan 31 23:41, Princeton

今日は雲ひとつ無い快晴。気温は -2 度まで上がって、風もなかったから、厚着して行動しているぶんには全く問題なかった。

午後3時ごろまで仕事したあとは、自転車で街まで行っていつものように本屋とコーヒー屋で時間をすごす。ヒッタイトの歴史の薄い本を買ってみた。1962年刊だから随分古く、定価1ドル45セントとある。ヒッタイト研究も50年で随分進展しているだろうが、まあ素人の僕にはあまり関係あるまい。

仕事のほうは、短い論文のレフェリーを頼まれていたのをひとつ片付けたのと(これは既に arxiv に出たときに読んでいたので簡単だった)、二月の研究会の為のトラペをつくるのとを済ませた。

ただ、そもそも、9月に駒場でセミナーをさせてもらったときから僕自身の研究の進展がないのだから同じ話の繰り返しになっていいのかという話だ。時間も 25 分と短いので、構成をがらっと変えて、強調点を違えてみたが、どうなるだろうか。25 分なのに 17 枚もトラペがあるのは多すぎる気もする。


Jan 31 00:18, Princeton

今日は昼でも -5 度で寒いこと。昼食のために研究所の食堂まで行くのに気合いが必要だった。

食事を終えて家に戻ってくると、暖かくて眠ってしまう。目が覚めると夕方だった。

というわけで、仕事に使うはずの土日の片方は必然的に明日の日曜ということになった。


Jan 29 23:51, Princeton

昨日は夕方に所長宅で恒例のパーティがあったのでワインを二杯ほどいただいたら家に戻って寝てしまったようだ。いつも数人は物理の人がいた気がするが、今回は物理から呼ばれたのは僕だけ。二度ほど笑いをとれたので良いとしよう。

今朝、目が覚めて手を布団から出すと外が冷えていて驚いた。夜のあいだに急に冷えたらしく、ここしばらく暖かかったから暖房を弱めていたのが間にあわなかったようだ。とはいっても日本で夜暖房を消して朝起きていたときよりは全然暖かい。

起き出して気温をみると外は -7 度。外にでるのが億劫で結局昼食まで家にいる。

昼食後は1時半から一階の黒板で $, % と & で議論していると4時半になる。そこで切り上げて次は & と別件について議論、日が暮れて 7 時前まで頑張っていた。結局それまで自分の居室に行く機会がなかった。

昨日は居室で #, + と議論していると、何の話をしているんだと部屋の前を通った人が次々入ってきて大騒ぎになる。僕と @ 先生だけ椅子に座っているのはどうも不思議な感じだった。

共同研究者にほぼ任せている話は調子よくすすんでいるが、自分が中心になってやっている話は停滞しているというのは如何なものだ。あまりに寄与の割合が減ると抜けないといけない。


Jan 27 23:37, Princeton

黒い小鳥の群れが戻ってきたので、またビデオに撮った。前回ほどの大群ではないが。

今日は Apple がタブレットを発表したので完全に気が逸れて、多少同僚と議論した以外は全く何もしなかった。まあ週末を一日研究する日に変えよう。

残念ながら iPad は普通のタブレット PC とちがってノートパソコンの代替にならない。遠出する際はいつも iPhone と MacBook を持っているのに、もうひとつ持ち歩きたいかというと否だから、買うのを正当化するのは難しい。


Jan 26 22:30, Princeton

夕陽。

今日は昼で5度。一度暖かくなるとこれでも寒くなってきた気がするから面白い。

昼は % 先生に時間をとって頂いて 1 時間半ほど議論をしてもらった。ここにももう何年にもなるが初めての気がする。夕方は相変わらず # と議論、進展しているような進展していないような、だ。


Jan 25 23:50, Princeton

今日は15度まで上がって、大雨だった。

この一週間ほどぼんやりとかんがえていたことが、ようやく計算できそうになったので、一日手を動かしてみると、途端に第一手で勘違いしているらしいことがわかった。しかし腑に落ちない。

あとは #いろいろ議論。

来月に日本に着く日まで丁度一週間 IPMU で研究会があって、日本を発つ日からちょうど二日間名古屋大で研究会があることがわかった。きちんと調べておかないとこういうことになる。まあ実家でのんびりしようと思う。


Jan 25 00:14, Princeton

今日はいちにち小雨が降ったり止んだり。車で街までいって、散髪屋に行ってみるがどうも日曜は休みだったようだ。

というわけで Chez Alice でコーヒーを頼んで菓子パンを食べて時間を潰してから、そのまま Wegmans へ買い物に。

夕方はしばらく研究所で用事をする。


Jan 24 00:18, Princeton

今日も良い天気だ。食堂で昼食にしたあと、研究所でコーヒーを入れて飲んだまではよかったが、昼寝でもしようと家に戻ったのが失敗の始まりで、目が覚めたらもう午後5時で日が暮れていた。慌てて洗濯と部屋のかたづけだけすることにする。

昨日の昼食の付け合わせのマッシュドポテトはワサビ入りだった。はじめて食べたが、悪いものではない。西海岸出身の同僚はこんなの普通だよと言っていたが、そういうものだろうか。

Simons Center の食堂は NYC の有名シェフを雇うことにしたという噂を聞いた。

夜は Blackadder の DVD をみる。


Jan 23 00:04, Princeton

冬の森。

今週は研究所でずっと無為に過ごしていたはずだが、また瞬く間に過ぎてしまった。

このごろ毎日昼食後は $ に捕まってすこし議論をしている気がする。特に何をやろうとしているわけではなくて、ざっくばらんに方向性を探っているだけだが、相手に説明しよう、また質問に答えようとすることで考えが随分整理されてきた気がする。

夕方は森に散歩に行ってみたが、地面が融けてぬかるみになっていて閉口した。池はまだ氷が融けきっていない。


Jan 21 22:58, Princeton

今日はなんだかぼんやりしていた。いろいろ数学の論文を理解しようと試みる。

三月の出張の切符を取ってしまおうと思ったが、テキサスからイタリアまで直接飛ぶか、プリンストンに一日戻るかに決心がつかず何ともならない。

いい加減髪の毛が長すぎるので週末は切りに行こうと思う。


Jan 21 00:14, Princeton

今日はいろいろぼんやりと考え事をする。

Nekrasov の分配関数が Seiberg-Witten の prepotential を再現するというのには三つ全く別の証明があって、Nekrasov-Okounkov によるもの、Nakajima-Yoshioka によるもの、あとは Braverman-Etingof によるものがあると聞いているが、5年前にはじめのふたつは勉強したものの、三つ目は何がやりたいのかさっぱりだった。しかし、今日ようやく何なのか判りそうな気がしてきた。

SLAC が嵐のせいで停電していて、論文データベースの検索がここ二日できなかったのだが、ようやく復活したようだ。数年前も一度暴風で木が倒れて送電線を切ったせいで、数日復旧しなかった気がする。


Jan 20 00:45, Princeton

今日は9度まであがったようだ。最近は暖かくて良い。雨の予報だった気がするが降らなかった。

昼は $ と % と議論をする。やはり % は偉い。

夕方は # に axion の理論の基礎的なことを聞かれたが、情けないながら現象論は全くわからないせいで見当外れな返答をしはじめたので、 # を連れて @ と + に質問しにいくと、立ち所に適切な答が返ってきた。勉強になったが、あとで思い出すと昔本郷にいたころに & 先生の集中講義で教えて貰った筈だ。情けない話だ。

夜は議論の内容をノートにまとめていたら遅くなってしまった。そろそろ寝ないといけない。


Jan 19 00:04, Princeton

今日は晴れて暖かい。第二段の計算をさせようと思ったが、Mathematica が多項式係数の 14x14 の逆行列を計算してくれないので何ともならない。朝まで走らせてみるがどうせ駄目だろう。

昼のセミナーは先週の月曜と同じ # 先生。夜は彼を連れて四人で韓国料理屋に夕食に行く。僕は運転手だ。

明日は雨らしい。


Jan 18 00:07, Princeton

今日は一日小雨が降る。どこにも行かず、研究所にいってコーヒーをいれて新聞を読むだけ。雨といっても気温が5度あるので、行き帰りの道も寒くはない。

先週の研究会で触発されて、重い腰をあげて面倒な計算を Mathematica にさせてみる。~ 先生がそうなっているだろうと言っていた構造が確かに垣間見えて、おっしゃる通りだった。しかしすぐに計算量が爆発して、安直にプログラムしていると Mathematica が音を上げてしまう。今日のところは第一段をやっただけだが、第二段をやってみるべきか、それとも第一段の計算結果を理解すべきか。


Jan 16 22:34, Princeton

凍った Raritan 川。撮影は1/10。

昨日は弦理論の日。Kapustin 先生のカテゴリの話は相変わらず難しくてよく判らない。Herbst さんの話は前半の coisotropic A-brane のレビューが勉強したことのなかった僕には有り難かった。昼は Brunner さんの CFT2 の defect line の話、そして研究会の締め括りは Maldacena 先生の Alday-Gaiotto-Maldacena の解説。Maldacena 先生の黒板での講演は聞いたのがこれがはじめてではないかと思うが、思った通り非常に明快な講演だった。

夜は在アメリカの人は大抵帰途についてしまったようだ。ホテルにもどって、8人で街に夕食へ。これまでの数日と違い、どのレストランも混雑していてなかなか入れないのは金曜夜だったからか。結局かまど焼きのピザ屋に行く。

ワインが利いて夜は寝てしまった。朝は9時半にホテルを発って、10時すぎの電車で家路に着く。Penn Station までは & 先生と $ と雑談をしながらだった。そこから Princeton までは本を読むつもりだったが、窓辺で太陽が当たるのが気持ちよく空港駅をすぎた辺りで見事に寝てしまった。

家に戻って、休憩して買い物へ。Wegmans はごった返していてレジでかなり並ぶ。

総括するに、僕にとってはなかなか楽しい研究会だったが、参加した数学者のかたがたには少々弦理論に過ぎたのではないかと思った。行った日の最高気温が -3 度だったのに、帰ってきた日の最高気温は 8 度、セーターとズボンとを薄いのと厚いのとふたつ持っていっておいて正解だった。

先週日曜に電車から撮った、半分凍った Raritan 川の写真を貼っておく。残念ながら今日の帰りには綺麗に融けてしまっていたが。

ハイチの地震の報道を見聞きするのは辛い。神戸の地震のとき僕は今の半分の年齢だった。うちは震央から離れていて家族は皆無事だったが、地震の起きたのがあと数時間遅く、学校に行っていたり、通学途中だったら、どうなっていたか判らない。寝ていた自分の上に本棚から本がどさどさと落ちてきたのを覚えている。震央にあった学校は数ヶ月休校になって、僕はそのあいだ何もしなかった。今回は小額だが寄付だけはしてみる。


Jan 14 21:21, Stony Brook

午前は純粋可積分系の話で全く分からない。午後のはじめは Toledano Laredo さんで、純粋数学の話ではあるが最近聞いたばかりの名前など出て来て、楽しめた。今日のおしまいは Moore さんで、Gaiotto-Neitzke との一連の話。幸いこれも何度も聞く機会があるので徐々に判ってきた気がする。明日はまた弦理論の話で、多少は分かるのではないかと期待する。

昼は ~ さんと & 先生に連れられて、 $ と僕と合計四人でトルコ料理に行く。いろいろ昨日の話について教えて貰った。こういうあたりは数学の偉い先生方に任せてしまったほうが良いのではないかとも思わなくはないが、弦理論屋なりに泥臭い計算をもうすこしやってみるのも悪くないのかも知れない。

夜は軽く @, *, ? とメキシカンに行った。Orientifold について気になっていたことを聞いてみるが、専門家でもすぐには分からないようだ。困った。


Jan 13 23:39, Stony Brook

毎日、朝ホテルのバンで大学まで運ばれて、昼食を食べに行く以外は講義室に缶詰め、夕方またバンでホテルまで運ばれるという不健康な生活。しかしホテルと大学が車で10分離れているのだから仕方がない。1時間15分の講義が四つ毎日あるというのは少々辛い。中学高校のころは一体どうしていたのか謎だ。

初日は Zarembo, 僕、Frolov, Artyunov; 昨日は Shatashvili, Nekrasov, Witten, Gaiotto; 今日は Nakajima, Okounkov, Soibelman, Minahan 。自分の番はまあ無難にこなしたんではないかと思いたい。# 先生がやたら質問して下さったのは有り難い

今日までのところは、AdS/CFT の可積分性の話か、instanton moduli の話か、wall crossing の話かというところ。自分のやっていない話も、何度も聞いていれば、門前の小僧のように詠めるようになってくればよいが。

月曜夜は $, % と & 先生でアメリカ料理屋に、僕はハンバーガーを食べた。火曜夜は @, * とイタリア料理屋に、今日の夜はホテルのレストランで研究会の食事会があった。

食事の席ではひょんなことから話題が日本のアニメに流れて、隠れオタクが多いことが判った。

さて、急遽来月は十日ほど日本に戻ることにしたが、航空券を買っていないので何とかしないといけない。そもそも日程を確定させないといけないというのが、優柔不断な僕には負担だ。「急遽戻ることにした」という表現になったこと自体、数ヶ月前からこうなることは判っていたのに何もしてこなかったツケであるからどうしようもない。


Jan 10 23:49, Stony Brook

今日は移動。車で駅まで行く間は、あまりにのどかでいい天気だから、ずっと車で行ってみるのも悪くないかと悩むが、結局安全を取って電車で行くことにする。まあのんびり座っているだけだから簡単だ。Raritan 川が半分凍っているのに衝撃をうけたり、New Jersey 側から眺める Manhattan の摩天楼を観賞したり、何度も乗っている電車なのに何故か楽しめた。

Penn Station で昼ご飯を買って、さらに二時間電車にのる。途中に単線になるところで乗り換える際に Ireland から同じ研究会にやってきた $ と遭遇、積もる四方山話をして過ごす。

宿は隣の駅の Port Jefferson、港の側で、フェリー乗り場からほど近い。これで気温が零下でなければ良いところなのだが、部屋が冷えていて困った。暖房を最大にしておくと夜には暖まっていてなんとかなる。

夕ご飯は $ と pseudo-Japanese に行ってきた。鍋焼きうどんを頼んだら体が温まってほっと一息。


Jan 10 00:15, Princeton

今日は昼は零下ではあるが、風もなくて青天だったので、厚着して口はマフラーで覆って自転車で街まで行ってきた。きちんと装備すれば寒くないことが判った。出張中の夜に読む本を買ってくる。古代エジプトの歴史の本にしてみた。

さて、それ以外は一日中、黒板に何を書くかを手元のノートに準備していた。数学の人もいるので、弦理論の人相手なら知っていると仮定する話を省略せずに書いていると、気が付いたら10ページになっている。僕の話す速度は、ノートの 1 ページあたり 10 分というのが相場だから、明らかに持ち時間を越えている。これはどうしたものか。そもそもまだ書き下し終えていなくて、あと 3 ページぐらい必要な気がするので困ったところだ。

しかし、数学の人は皆さん弦理論に近い人ばかりなので、釈迦に説法になる危険性も大きい。まあ数日で結果は判る。


Jan 8 23:47, Princeton

今日は朝起きてみると外はうっすら雪を被っていた。1センチ弱ぐらいか。降るとまではいかないものの、一日風花が舞ったり止んだりで綺麗で良い。

昼は大学の方でセミナーがあったので車で向かい、帰りに Wegmans まで買い物に言ってきた。年始の平日だからかすっかりガラガラである。

来週の研究会は月曜に話すことになった。初日に発表が終わってしまうのはその後純粋に楽しめて良いが、準備を明日明後日でしないといけないのは大変だ。トラペを作るのは諦めて黒板にしようかと思う、半分数学半分弦理論の研究会なので。


Jan 7 23:46, Princeton

今日はますます暖かく、昼は 2 度まであがった。案の定、池の氷も薄くなって、赤旗に戻っていた。

数日前に発表された話題の Google phone だが、# 先生はお嬢さんが Google で働いており実物をずっと前に見ていたそうだと聞いた。

研究所新聞が出ていたので読む。何でも創立時の所長の Flexner はあまり土地を沢山研究所のために買い占めるのは本意ではなかったらしいが、初期の教授の Veblen の、研究には邪魔が入ってはいけないので、広い敷地の中にぽつんと建てておかねばならないというのに押し切られたのだとか。研究者を隔離しておくための森なので、切り倒してキャンパスに変えてはならないことになっているとは聞いていたが、そういう経緯だったとは知らなかった。

調べようとしている事が予想外に煩雑で、そもそも何を持って完成とするか言い難く、(この系統の話で書いた前の論文の評判を鑑みるに)完成しても誰も読まないだろうと思える。すると何か他の話題に浮気をしたくなるが、そうやって目移りしているとどれも進まなくなるのは良くないことだ。どうしたものか。

しかし来週は研究会なので明日は流石にそれの準備をしなければいけない。


Jan 7 00:19, Princeton

池に白旗が立ちました。スケート可の印です。

今日はこの冬はじめて研究所の池に氷が充分張った印の白旗が立った。早速スケートをしている人が居る。しかし今日は昼は0度まであがって暖かく感じた。

昼はあれやこれやと計算をしてみるが理解が進んだような進まないような。

夕方は # 先生の部屋に教授陣が皆集まって大騒ぎだった。どうも来年のポスドク選考の第二次らしい。# 先生の部屋は僕の部屋の前だから、扉が閉まっていても笑い声だけは聞こえてくる。


Jan 5 22:50, Princeton

なんだか非常にホームシックな夢を見た。詳細は目が覚めてすぐどこかに行ってしまったが、ホームシックなものだったという感覚だけ残っているのも不思議な感覚だった。

新年であるし、気合いを入れて研究をしたいものだが、なかなか気合いが入らない。そもそもどれもこれも行き詰まっているのがいけない。

まあしかし研究所でいろいろ議論が出来るのは嬉しい。% が僕の部屋に来て、これこれについて知らないかと聞くので、その話題なら # 先生がよく知っているはずだろうと返すと、今丁度 # 先生と議論して彼が知らなかった所だという。# 先生が知らなくて僕が知っているわけもないだろうと馬鹿な返事をするが、% と二人で文献にあたってみると勉強にはなった。

昨日なかなか届かないと不満を書いたら、早速今日ちょうど注文した本が届いた。人間もうすこし辛抱強くないといけない。あまり本ばかり読んでいてはいけない気がするが、夜はそれを読む。


Jan 4 23:33, Princeton

今日の昼食は特大のステーキだった。旨い。

皆さん急に出勤するようで、ポスドクはあまりいないものの教授陣は勢ぞろいしていた。

次に読む本を Amazon 経由で古本屋に注文しておいたはずだが、クリスマス頃に出荷したと案内が来ていたものの一向に届かない。困った。


Jan 3 23:21, Princeton

今日も冷える。ようやく冬季休暇がおわって、明日から研究所の事務と食堂が空くはず。毎日毎食自炊は少々辛いので明日の昼食が楽しみだ。

元旦を過ぎてから急に共同研究者へのメールに返事が返ってくるようになった。三が日を祝日の核として考えるのではなくて、クリスマスも終わって新年になったからそろそろ多少活動を再開するか、といった感覚なんであろう。

夜になって流石に外が -5 度になると暖房していても部屋の中が寒く、セーターを着ていないといけない。夜は豚じゃがを作って、日本酒も温めてみたら体も随分温かくなった。

ヨーロッパ初期中世の本 "Inheritance of Rome" も丁度切りが良く読了。同時代の各地域を扱った本をこちらに来ての3年でいろいろ読んだが、こうやって地域横断的なものを読むのは勉強になった。これまで読んだ本に書いてあったことが「20年ほど前はこう考えられていたが発掘が増えて認識が変わった」とあったり、また別の読んだことのある本の著者の考えが引用されていたりするのを発見すると、これまでの本の選択はそれほど間違っていなかったのだと思えて何だか嬉しい。


Jan 3 00:18, Princeton

今日はまた寒くなって昼でも零下だ。というわけで研究所へ行って大人しく多少仕事をする。スキーへ行っていた友人が腕を折って帰ってきたりした。

夕方家にもどるときに、雁の大群が夕空を渡って行くのをみた。ビデオに撮ろうと慌ててみるが、iPhone の画面は指で触らないと動かないので手袋を脱いだりもたもたしているうちに本隊は遠くへ去ってしまった。

夜はすることがないので、論文管理ソフトの宣伝のため紹介ビデオなど作ろうと思いたった。そこで実際に操作しながら録画してみたら、沢山プログラムにバグを発見した。紹介のために普段自分で使わない機能を使ってみると、ことごとくキチンと動かないという笑い話だ。

前回アップデートを出して二十日ぐらい経ったが、今のところ合計90回弱ダウンロードがあったのでそれぐらいの方には使ってもらっていると思われて有り難い話だ。


Jan 1 22:28, Princeton

アメリカも新年。晴れて気温も5度まであがって、昨日の雪もまた融けていった。外を歩くと小鳥が楽しげに鳴いているのが聞こえて、何も変わっていないはずなのに何かが新しい気がする。初詣に行きようがないので、研究所の大木にお参りしておいた。

明日明後日はまた雪だというので、買いだめしてあった冷蔵庫も空きが見えてきたことだから Wegmans に買い物に行ってくる。正月からやっているらしい。その後は自転車で街にも行ってみたが、生憎コーヒー屋はスターバックス以外休みのようだった。というわけで、酒屋で日本酒だけ買って帰ってくる。

こないだ買った本を読んでいると、アルフレッド大王の項に、King Alfred and the Cakes の逸話は本当ではなかろうが... という記述があるが、誰でも知っているものと仮定されていて話の詳細が無いので困った。まあ日本人でない人に、「秀吉と草履の話」とだけ言っても通じないのと似たようなものだろう。