2000年1月僕の手に停まった本

トップへ戻る

4日白泉社『エンジェル・アタック』伊藤新平 救いの無い漫画。
4日だいとしゃ『ダイランド』がぁさん なかなか良い漫画。
4日講談社『CLOVER 2』CLAMP 言わずと知れたCLOVER。以上は篠田んちへ行って読んだ。
4日岩波『にんじん』ルナアル これは篠田に読めといわれたもの。
5日Cambridge『The Rise of the Standard Model』Ed. by Hoddeson et al. やっと読了。目を通し終わる。理論・現象の発見過程から社会における役割、哲学的側面の考察までバラエティに富んでいた。一つの問題に対して(ex. クォーク閉じ込め)のまるで異なる見方が多数載っているのでとてもためになる。A must。とてもとても面白い。
6日岩波『量子力学と私』朝永振一郎 滞独日記の暗いこと。
6日講談社『物理講義』湯川秀樹 薄いのに高かった。ほのぼのしている。
8日D『Questions in quantum physics: a personal view 』Rudolf Haag Haag 先生のコメント。C*的見方でStandard Model のessential ingredient たる局所ゲージ不変性が出来ないからHaag 先生も不満のようだ。同感。
10日立読講談社『大学院素粒子物理1』南部陽一郎他 この本(下巻も併せて)はとても面白そうであるということが発覚した。南部先生の第一章を立ち読み。前から拍子は見たことあったのだが「高校生の数学」という感じのタイトルなため食わず嫌いして手にとっていなかったのが災いしたらし。まずは大学で探して借りてみようと思う。
11日日本数学会『Axioms for a Vertex Algebra and the Locality of Quantum Fields』A. Matsuo and K. Nagatomo Kacのがなかったので借りた。PolchinskiのI巻2章を数学的に厳密に展開した観あり。VAをもっとless formalにやって様々なRiemann 面上でやると面白いに違いない。今のVAはひとつのパッチの上の話(だと思う)から張り合わせないと行けない、ということ。
11日阪大数学教室『Vertex Operator Algebraの構成について』宮本述、小川記 同上。この2つは数理図書館で借りた。
11日World Scientific『Highest Weight Representations of Infinitie Dimensional Lie Algebras』VG Kac & AK Raina これは教養図書館で。めためた具体的である。同じくKacの『Infinite Dimensional Lie Algebra』の前に読むべきか?
11日吉岡『場の量子論4』S. Weinberg などと数学的側面にばかりかまけていてはいけないので。これでWeinbergのシリーズはそろえたが(読まなくては!)最近英語版III巻が出たという噂が…

December 1999に出る予定、とAmazon.comにあった。出版社のHomePageはどこだ…(12日)

12日D『A new massive vector field theory』 Z. Wang & A. Zhang Dirac spinorが2+2barならば3+3barでDiracもどきvector場が記述できると冒頭にあるが、kinetic termがLorentz不変に構成できるわけも無いのでアホかと思っていると後ろのほうにLagrangian densityは確かにLorentz不変でない(!)がその時空積分はLorentz不変になるとか…
12日D『Cubic root of Klein-Gordon equation』 MS Plyushchay & MR de Traubenberg タイトルどおり。上と両方ともDuffinKemmerPetiauてふ1930年代のを引用している、というかDiracのあの方程式発見(1928)直後になされた研究を元にしてるのだろ。
12日D『Assessment and Outlook』Burton Richter 上2つのような碌でもない?のはやめて、J/ψでNobel Prizeを貰ったRichter先生のを読む。最後に
All theorists should have a required course in statistics before receiving their Ph.D.
とあるのは耳が痛い。あとexperimenterがもっとも力のあるときは院生からポスドクにかけてだというのはそういうものだろうか。あと一つ。天文学的検証が盛んになっているのにお前ら超新星の仕組みなどを知らなさ過ぎると怒っていらっしゃる。ひえー。学ぶべきが沢山。
17日岩波『ポアンカレ群と波動方程式』大貫義郎 教養の書庫へいって取ってきた。なんとはじめて入ったのだが、単に開架と同じ形式で人がいないだけという。それはともかく、空間が曲がっているとポアンカレ群ではなくなるので、それに依存しない方法を編み出さなければならぬ。例えば中性子線の重力場に起因する干渉はすでに捉えられていると聞くので、当然重力も量子化されねばならぬから…
18日岩波『無限次元Lie 環』脇本実 また借りた。
19日岩波『数論講義』J.P. Serre また借りた。相変わらずZ上の格子と保型形式の項しか読まぬ。がそうするとそろそろ読めた気がする。
19日D『Generalised Kac-Moody Algebras』R.E. Borcherds Kacの「Infinite-dimensional Lie Algebras」で詳しいことはこれを見ろ、とあったので。しかしこの論文には詳しいことはKacを見ろとあり。
19日D『The State of Standard Model』C. Quigg 目を通しただけ。面白し。
20日Chicago UP『Constructing Quarks』A. Pickering とうとう購入。続報を待て。

半分。徐々に論旨が見えてきた。(21日)

21日AP『Vertex Operator Algebras and the Monster』I. Frenkel, J. Lepowsky, A. Meurman 基本文献である。
27日岩波『特殊函数』犬井鉄郎 テストなので。
28日岩波『ソリトンの数理』三輪神保伊達 読むぞ。岩波講座応用数学[対象4]。
28日Perseus『Statistical Mechanics』 RPF 宗教みたいなものだ。RPFの考え方はほかと違うだろうという固定観念だ。たまたま見つけたから買ってみた。統計力学も勉強せねばなあ。

Written by 立川裕二。ご意見は こちらへ。